忘れられていく日本的情緒「深呼吸の必要」「はやぶさ」 | 流浪の民の囁き

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映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

大津の事件も次々出てくる情報からは、歪んだ教育現場の荒廃が明らかになり、

そこに影を落とす存在としての教員の組合の「変な権利意識」の教えが、美徳として

日本に息衝いた「思いやり」を消し去ったようで、教育の荒廃に教員ありとなりそうで・・・。


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自殺から9カ月後、やっと滋賀県警が市立中学校の家宅捜索を行った。

大津市の中学生いじめ自殺事件は、
滋賀県警がやっと被害少年が在籍した中学校と大津市教委を家宅捜索した。
自殺の練習をさせるなど、いじめは残酷を極めていたのに、学校も市教委も事態を放

置してきた。市教委はいまだにいじめと自殺の因果関係を正面から認めようとしない。
警察も遺族が3度も被害届を出しながら受理しなかった。マスコミや世論が騒ぎ始めて、

やっと警察も重い腰を上げたのだ。2つの問題を指摘したい。
1つは教育界の構造的問題だ。学校を所管するのは教育委員会。ここでは大津市教

委となる。教委は「レーマン・コントロール」といって
教育関係以外の者が委員となって高い見地、広い視野から教育行政をコントルール

する仕組みだ。
委員のうち教育長だけは常勤だが、他の委員は非常勤。会議のときだけ来る存在だ。
結果、教育長をトップとする教委事務局が教委を仕切ることになる。
事務局は現場の学校の先生の出向者が大半で、両者は表裏一体の関係にある。
大津市の場合は教育長も校長経験者だ。教委が現場をかばうのも当然だ。


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市長はどうしているのか。教育長を含む教育委員は市長の任命だが、
委員には任期があり、途中でクビにはされない。
大津市の場合、教育委員は全員、前の市長に任命されている。
教育行政の「政治的中立性」の名の下に市長が教委に口出しできない仕組みになっ

ている。こうして教委が現場と一体となって聖域化する。偏向教育が横行し、いじめが

隠蔽される理由だ。大阪府市の教育関連条例はここにメスを入れ、教育を住民の手

に取り戻そうとしている。
2つ目の問題は教育の内容についてだ。滋賀県は「人権教育」が盛んな地域として知

られる。だが、人権教育が盛んな地域ほど子供たちは荒れている。
人権教育は自身を「弱者」や「被害者」の立場に置いて「権利」を主張することを教える

からだ。内容はどうでもよく、「被害者」を自称すれば、どんな主張も成り立つと暗に教

えるのだ。事件の加害少年と保護者も、自分たちは被害少年を自殺に追い込んだ“犯

人”呼ばわりされている「被害者」と主張している。
人権教育の見事な成果だ。
必要なのは人権教育ではない。善悪の判断を教える「道徳教育」だ。
だが、この中学でまともな道徳教育が行われた形跡はない。
それどころか、道徳教育に反対する日教組を支持基盤とする民主党政権は
道徳教育を学校から消そうとしている。
大津市の事件は氷山の一角でしかない。

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20120715/dms1207150701000-n1.htm
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一理あるかの記事に、「人権」の胡散臭さと社会規範としての「道徳」が忘れ去られて

いるとみると、「どこかかの国民族の恨・妬み」の変化が「権利」とみると、とってもわか

りやすく事大主義の「芯のなさ」とともに、学ぶべきものがないのに、そこの言語や歴史

を学ばせる姿勢には、子供の将来よりは自分達のエゴを押し付ける「強制」が透けて見

えて、現地で学んでいる子供が不憫になって来る。


権利意識の裏にある義務、そして社会的規範としての「道徳」の崩壊は、強いものに媚

弱いものに辛辣と、眉をひそめる人物像になって来るのだが・・・。


夢を見れない若者やら傷つき易い人々、そして子供の夢を持ったまま成長する若者とか

上のように奪われなかった青春を描いていたのが、「深呼吸の必要」と「はやぶさ」という

日本映画ではないだろうか。

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http://www.youtube.com/watch?v=e_iTzj3_2Gk

「深呼吸の必要」 〇四年公開作


沖縄の孤島でのサトウキビの刈り取りのアルバイトに参加した都会の若者達の

それぞれの事情と、そこで知り合りあい触れ合いを通して、前に一歩歩みだす力

を得るかのようなひと夏の経験を、淡々と描いていて、地味な中に都会人の闇を

風光明媚な島の風景との対比に、人間の弱い部分がやんわりと優しく包まれて

見終われば、そっと深呼吸するだけで、なんかスッキリする佳作・・・。

とはいえ、やはり途中では飽きも来る出来で、日本映画らしさといえばそれまでだが

もそっとスピード感があれば、より印象にのこるのだが、今となっては劇中の出来事

も思い出せなく、ただサトウキビの刈りと風景の良さだけが記憶に残っている。



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http://www.youtube.com/watch?v=JecEu-7T6xE

「はやぶさ」 十一年公開作

こちらは絶望的な状況から「帰還」した「探査船はやぶさ」の物語の中に、架空の人物

を当てはめて、見るであろう若年層への「教訓」を含めて描いた事実のフィクション。

そこらが「はやぶさの感動的帰還」をドキュメンタリー・タッチで描いていないからか、あ

まり公開時には評判を呼ばなかったらしいが、視点を大人から子供に移せば、科学の

進歩にには「憧れ」がより強く「好きこそものの上手なれ」として、狂言回しみたいな女性

の存在と「はやぶさ」の擬人化が、より子供には親近感が生まれる。

だけに登場人物の人物像が弱くて、苦労とか苦悩の程度が薄くて感動作とは言い難い

感じではあるが、偉業への道程はそれなりに描かれてはいた。

底を掘り下げてもいいが、制作側は視点を将来への希望としてのそれとみれば、判り易

さに擬人化もありかとは思う。

ただ、主人公の女性に少しばかり無理があり、ここは架空でも青年男性としても良かった

のではないかと思う。


優しい労わりや理解して貰える仲間とか、夢を持って成長した人間の労働と思っていない

「自己犠牲」とかには、見ていて爽快な気分になるものだし、影響も有りそうだし、こういった

映画も社会の規範からすれば、見て損はないのではないのだろうか。


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                        といったところで、またのお越しを・・・。