複葉ヒコーキを操り、第一次大戦に殴りこむ、泥棒コンビ
対ドイツの無敵の飛行船という、アナログ全開の遅い戦闘
だから、そこは特撮の独壇場のはずなのだか・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=GDnSRhNnKgw
「ガンバス」 八十六年公開作
この映画はビデオでの鑑賞だったのだが、帯に書かれていた
三十億をかけた大作が、「これかい」の感想である。
それでもはっちゃかめっちかなコメディとしては、特攻志願の
集団とか、笑える場面は多々あった。
にしても飛行船「ツッエペリン」でいいと思うが、これの合成は
「はれっ」の出来である。
それはそれとして見ていられたのは、勿論複葉機や飛行船の
登場があるからである。
大空を優雅に、それこそカメの動きみたいな飛行船には畏怖する
でなく、大空で遊んでいる感覚が、見ていて羨ましくなる。
http://www.youtube.com/watch?v=BHMbm_gxfyM
「フライボーイズ」 七年公開作
この映画も第一次大戦を扱ったものであるが、こちらは「ガンバス」
と違い、お茶らけのない本格的ヒコーキ映画で、特撮のバトルは見
ていてスリルがある。
フランス軍に参加するアメリカ人を主人公として、複葉機同士の空中
戦を大迫力で描いている。
勿論こういう映画では、一応の恋とか仲間内のいさかいとかもとベタな
展開があるが、一応この作品は史実に基づいて、実際に参加したアメ
リカ人となっているが、これが飛行経験のない人々の集まりで、それを
束ねるのがジャン・レノの上官・・・。
複葉ヒコーキもコンピュータにかかると、とたんにスピードも上がり、大空
戦が可能になってしまうし、飛行船の爆発も迫力が・・・。
ただ複葉機に求める迫力は、スピードでなく一対一の対決、最後の騎士道
ってなところだと、やはり昨日の「華麗なるヒコーキ野郎」には、少しばかり
劣ってしまうのは、コンピュータの作り物が、鼻につくからか・・・。
それであるならアニメの「紅の豚」のバトルの方が、良くなってくる。
「凄い迫力」で、感想が終わるのはいささか・・・。
この二作品、年代の違いからスピード感もバトルの仕方も違うのだが、
見ていて「ガンバス」の方が、印象に残るのは、私ぐらいだろうか?。
アナクロ的手法には、笑えるのだがそこに人の温かさが感じられて、
映画を作りたい情熱を肌で感じる・・・。