ジェス・フランコの異形空間 | 流浪の民の囁き

流浪の民の囁き

映画を通した過去・現在・未来について、なぐり書き

世の中にはB級映画というものが存在し、それらがカルト的人気を集めている。

このスペインの監督、ジェス・フランコも二百本近い作品があり、それらのす

べてでないにしても、エロ・グロナンセンスのストーリーの支離滅裂なものが

多い。それにしてもこれらの作品、なんと音楽はなかなかの物が多いのだけど

これはどうしてなのか・・、このポスターのやつなんて、クラシックらしくなってい

て、時代を感じさせる。


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http://www.youtube.com/watch?v=dOGiHEPZsO0&mode=related&search =

「マルキ・ド・サドのジュスティーヌ」倒錯した精神の退廃した世界を描かせると

何ともな味を出すフランコの、一番の代表作。

性倒錯したサディストとマゾヒスト、人間の奥底に隠された性癖・・・。

何よりいじめぬかれるロミナ・パワーの可憐さと、ジャック・パランス、クラウス・

キンスキーの悪人顔の取り合わせは、マカロニ・ウェスタンの殺し屋のイメージ

をはるかに超える。六十八年作


http://www.youtube.com/watch?v=_BhHWi5CkhA&mode=related&search =

「フゥー・マンチューの城」 


http://www.youtube.com/watch?v=3pVAyEnnsrM

「エクスタシィー」日本題は「恍惚殺人」って年寄りの話ではなく、夫を死なせた

女の復讐劇、勿論殺す時は、あの最中である。

ようするにベットシーンを撮りたいために、後付けしたストーリー・・。


http://www.youtube.com/watch?v=8SocyGfgoBg&mode=related&search =

「リオから来た女」これが「スムルの色情要塞」というフーマンチューと抱き合わ

せでぱっぱっと作った作品、だからこれと同じような内容のものもある。世界を

支配する野望を持つ女「スムル」の倒錯した世界観が、頭を悩ませる。

もっとも男の取り込み方講座なと、女のちょう落テクニックってなものも・・。

http://www.youtube.com/watch?v=iXQj9frGJFU&mode=related&search =

「フェイスレス」八十八年公開の作品だが、六十二年の「美女の皮をはぐ男」

のリメイク見たいなものなんだが、ちっとも進歩していない演出と、時代の古

さが興ざめな作品。もっともエログロ・ナンセンスだから・・。


http://www.youtube.com/watch?v=mDqSp-kWkFM

「プラネット・アトロン」

制作年分からずのコメディだが、流石にエロは取り入れていて、合成の怪物

には、微笑がでる。この馬鹿馬鹿しさがなんとも・・。


http://www.youtube.com/watch?v=ZAEHzts4vzI&mode=related&search =

「フランケンシュタィン博士のドラキュラ復活」

これってハマーかと思ったら、やはりと言うべきかやたらエロチックなものに

仕上がっている。もっともハマーもやたら被害にあう女は、色っぽいのばかり

だったけど・・。


とまぁ、このスペインの監督作品をヨーツベで、調べてみてあるはあるは状態

流石にカルト人気は凄い・・。

にしても、イルザというナチス・ドイツの鬼畜女ものがあるんだが、これとダイア

ン・ソーンの顔に何とも、キャラクターが合ってしまって、あの顔を見ると夢に出

て来そうだ。

もっとも女体拷問人はどんどんエスカレートしていき、何作も作られている。

それでこのスペインというところは、日本に似て湿気が多いのか、映像はどうし

ても湿気が感じられる。ねっとりしたカメラ・ワークもあるんだろうが・・・。

あってもなくっても支障のない映画なのだが、見るとその強烈なはちゃめちゃぶ

りに、忘れられなくなる。何とも人間の心理をついてはいるなぁ・・・。


                    といったところで、またのお越しを・・・。