ピン芸人の頂点を決める「R-1ぐらんぷり2019」で、霜降り明星の粗品が優勝しました。漫才の頂点を決める「M-1グランプリ2018」も優勝した粗品は、これで「M-1グランプリ」と「R-1ぐらんぷり」を制した史上初の芸人になりました。
今回粗品が披露したフリップ芸は、彼が10代の頃から続けているネタです。当時からピン芸人としての才能を高く評価されていた粗品が、せいやと霜降り明星を結成し、漫才を始めた時は、他の芸人たちが「勿体無い」とか「何故あいつと組んだ?」とか驚いたという話もあります。結果的に漫才で鍛えたツッコミの技術がフリップ芸のクオリティーを上げたのですから、粗品の選択は間違っていなかったことになります。
さて前置きが長くなりました。「R-1」は昨年までプロ・アマ混合で競っていましたが、今回からプロは「R-1ぐらんぷり」に、アマは「R-1アマチュア動画ぐらんぷり」に分けられて競うことになりました。その「R-1アマチュア動画ぐらんぷり2019」で優勝したのがミスターデンジャーです。そう、あのデスマッチ王と呼ばれた元プロレスラー松永光弘です。
ミスターデンジャーは「自作楽器芸」というネタ動画で優勝しました。現役時代は脛に有刺鉄線を巻いて蹴ったり、有刺鉄線ハチマキを頭に巻いたりと工作好きで、プロレスの副業としてステーキ店を営んできたミスターデンジャーは手先が器用ですから、そのネタで勝負したのは納得です。
アマ優勝者であるミスターデンジャーは、本編である「R-1ぐらんぷり2019」の放送中に客席から紹介されました。地上波ゴールデンにミスターデンジャー登場です。現役時代のデスマッチが過激すぎて地上波ゴールデンで放送不可能であることを思えば、快挙としか言いようがありません。
ミスターデンジャーが素人時代の松永光弘としてテレビ出演したのは、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』の「プロレス予備校」です。それだと30年以上ぶりに日曜夜の地上波ゴールデン登場となり、歴史の重みすら感じさせます。
粗品の優勝よりミスターデンジャーの快挙に感動しましたね(ちょっと嘘)。