【映画評】ザ・テンプターズ 涙のあとに微笑みを | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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GSバンド「ザ・テンプターズ」が主演した歌謡ファンタジック青春コメディ。1969年公開作品。監督は内川清一郎で、出演は萩原健一、松崎由治、大口広司、田中俊夫、高久昇、聖ミカ、山岡久乃、須賀不二男、名古屋章、横山通乃、大泉滉、堺正章、新珠三千代。
 
ザ・テンプターズの面々が演技素人で、その演技力不足を補うためなのか、演技力ある共演者で脇を固める作戦に出ています。ザ・テンプターズと同じGSバンド「ザ・スパイダース」の堺正章は、神様役でコメディ演技を披露しており、ミュージシャンと異なる何かを感じさせます。
 
「エメラルドの伝説」や「神様お願い」など、ザ・テンプターズの持ち歌が全8曲も劇中で使用されています。それだけでなく、萩原健一がピンキーとキラーズの「恋の季節」を歌う珍しいシーンもあります。
 
本作は、夢見がちな高校生のショーケン(萩原)がバンド仲間たちと成長していく過程を描いています。彼らがピンチに陥ると、仲間の美香(聖ミカ)が神様(堺)から授かった魔法で解決してしまうので、本当に成長しているのか疑問ですが。
 
現在「マーロン・ブランド化」している萩原の姿しか知らないと、本作におけるナイーヴな少年像は意外に映るかもしれません。しかし、1970年代以降、本格的に俳優転向した萩原は男の弱さや格好悪さを表現する演技で人気を集めたことから、むしろ本作で演じたキャラクターが萩原本人の下地に近いのではないかと思うのです。
 
★★☆☆☆(2018年8月23日(木)DVD鑑賞)
 
「立ち食いスパゲティー屋」という珍しい商売が出てきます。
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