【映画評】ロバート・デ・ニーロのブルーマンハッタン BLUE MANHATTAN Ⅱ・黄昏のニュ | じゃんご ~許されざるおっさんの戯言ブログ~

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このブログは、田舎で暮らすおっさんの独り言を日々書き綴っています。ブログタイトルの「じゃんご」とは秋田弁で「田舎」のことで、偶然にもマカロニウエスタンの主人公の名前でもあります。何となく付けてみました。お時間があれば、広い心で御覧になってください。

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60年代、ニューヨーク・グリニッチビレッジを舞台に、シャイなポール、奇人のロイド、フィルムメーカーのジョンといった3人の若者たちの姿を通じて、徴兵、セックス、ケネディ暗殺、そしてカウンターカルチャーといったテーマを風刺したオフビート・コメディ(映画.comより引用)。1968年製作で日本劇場未公開作品。監督はブライアン・デ・パルマで、出演はジョナサン・ウォーデン、ロバート・デ・ニーロ、ゲリット・グレアム。
 
随分と長い邦題です。原題は「GREETINGS」だけです。タイトルに「Ⅱ」とありますが、何かの続編ではありません。続編の邦題が『ロバート・デ・ニーロのブルーマンハッタン BLUE MANHATTAN Ⅰ・哀愁の摩天楼』ですから、不思議なものです。その上、DVD版の邦題が『青春のマンハッタン』になっているので、何が何やら分かりません。
 
ブライアン・デ・パルマの初監督作品とされています。後に数々のサスペンス映画で見せるテクニックが本作でも萌芽しており、構図や編集に凝った作りです。その点が評価されたのか、第19回ベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞しています。
 
しかし、本作はコメディであるはずなのに笑えません。これでは欠陥品です。思い起こせば、スティーヴン・スピルバーグはアクション・シーンに笑いの要素を入れることで面白さを増すというテクニックを用いますが、笑いの要素を前面に出すコメディである『1941』を撮らせると、ちっとも笑えない代物に仕上げてしまいました。本作も、それと同じことではないでしょうか。デ・パルマ監督にコメディは不向きなのです(後にコメディ色の強い『虚栄のかがり火』を大コケさせていますから)。
 
☆☆☆☆(2018年5月30日(水)DVD鑑賞)
 
「オフビート・コメディ」は笑えないことの言い訳ですか?
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