トランプ氏、日本に北朝鮮攻撃を期待?「自分たちで身を守れ」

2016年アメリカ大統領選で、共和党の指名争いのトップを走る実業家ドナルド・トランプ氏が、日本に対し、北朝鮮への武力攻撃を期待する趣旨の発言をした。
CNNによると、4月2日、選挙運動で訪れたウィスコンシン州で、以下のように述べた。
「彼ら(日本)を武装させたくないが、巨額の金を失い続けたくない。そして率直に言うと、北朝鮮に対しては、自分たちで身を守れということになる。おそらく、(日本は)一瞬でやっつけるだろう」
トランプ氏は「19兆ドルの借金を21兆ドルに押し上げてまで、世界の警察官をやることはできない」と、在日・在韓米軍の駐留経費の負担軽減というこれまでの主張を繰り返し「もし日本が戦えば、とんでもないことになるだろう。とんでもないことに。でも日本は、やるときはやる」とも述べた。
トランプ氏はニューヨーク・タイムズ紙が3月26日にネット配信したインタビューで、日本と韓国が、アメリカの核の傘に依存せずに自ら核武装することを「アメリカにとってそれほど悪いことではない」と述べ、オバマ大統領が「外交や世界をよく分かっていない」と批判していた。
以上。引用終わり。
http://www.huffingtonpost.jp/2016/04/02/tramp-japan-north-korea_n_9602710.html
トランプ氏の発言は、おおむね間違ってはいないと思う。
この人が大統領になっても、それなりの取りまきがつくので、きちんと大統領職が務まると思う。
さて、日本と韓国が核武装することについてであるが、これについては、やはり失言というべきか。
日本は被爆国であるからこそ、核武装はするべきではないと思う。
ただ、そこには重大な留保がつく。
それが、トランプ氏の発言にある、北朝鮮の武力攻撃、である。
例えば、東日本大震災の前に、30mを超す大津波があることを、どれだけの人が想定していただろうか。
今となっては、当たり前のこと。でも、地震の前にそれを言うことは、困難だった。
が、想定できなかった、というセリフは、為政者が絶対に言ってはならないセリフだろう。
全く同じように、
例えば、3発目の核兵器が日本のどこかの都市に、北朝鮮により使用されたとしたら、
その時日本人はいったいなんと言うのだろうか。
なんだか、今の日本人は誰もそんなことは想定していないだろうが、
実際にそれが起きた時、なぜそれが想定できなかったのかと、それこそ責任の擦り付け合いをするのではないだろうか。
日本は、被爆国である。だからこそ、二度と核攻撃にあってはならないわけで、もっと全力で真剣に北朝鮮の脅威に面と向かわねばならないのではないか。
あまりにも、日本人は鈍感すぎると思う。
3発目の核攻撃を想定していなかった、対策も取らなかった、などと絶対に言ってはならないのである。
私は、日本は核兵器はいらない。抑止力としても、いらないと思っている。
北朝鮮の基地から核ミサイルが飛んだ瞬間、それを防ぐことはできない。何発かは撃ち落とせるかもしれないが、確実ではない。
確実にミサイルを破壊する方法、つまり、確実に日本人の生命と財産を核攻撃から守る方法とは、ミサイルが打ちあがる前をたたくことである。
つまり、先制攻撃である。
わが国は、核保有国にはならない。
ただし、他国の核攻撃に対しては先制攻撃を辞さない。
この原則を貫くことが、大切だと思うのである。
そして、敵国の要人を確実に殺すことのできるバンカーバスターを用意しておけばよい。
敵はその国の人民ではなく、指導者なのである。核のボタンを押した敵国指導者は、地球のどこまでも追いかける覚悟と兵器が必要である。
かつてイスラエルは、隣国イラクの原子力施設を破壊した。
これは、安保理より非難決議を受ける形となったものの、
それでも、国民の生命・財産を守る措置としては、私は妥当であると思う。
それが、2度の被爆をした国なら、なおさらであろう。
はっきり言って、安保理が日本を守ってくれることは絶対にない。
これまで日本は、北朝鮮の核開発に、いったい何をしてきたのだろうか。
どういうイニシアティブをとったのか。
指をくわえて、黙ってみていただけだ。
日本人の無反省・無関心は、3発目に値するかもしれない。
北朝鮮と対峙する覚悟は、もう必要な時期に来ていると思う。