高校の環境学習をサポート 名古屋産大と若宮商業高が協定
名古屋市立若宮商業高校(高橋ひろ子校長)と愛知県尾張旭市にある名古屋産業大学(伊藤雅一学長)が、「高大連携事業」を新年度からスタートさせることで合意し、2日に同校で協定締結式を行った。高校の環境学習を大学教員が支援するもので、指導を受けるのは同校総合ビジネス科環境ビジネスコースの生徒たち。同大環境情報ビジネス学部の教員や学生たちに授業に出向いてもらい、学校周辺と、気球を使っての上空の二酸化炭素濃度の測定を一緒に行い、結果を考察する。
同学部では、40校以上の小中高校で環境学習を支援している。若宮商業高校に対しても5年前から指導を続けているが、今年、大学設立10周年を迎えることから、正式に「高大連携事業」に位置づけることにした。
(2010年3月3日 読売新聞)
とてもいい企画ですね。
大学で高校の授業の補習をするというのは論外ですが、ただ大学でやるようなことを高校生に紹介する試みは、すばらしいと思います。
大学でやるものは「学問」です。それに対して高校まででやるのはどちらかといえば「勉強」です。勉強とは、「勉めて強いるもの」であり、強制するものです。
もう少しハッキリ言うと、
学問は目的であり、それはそれは本当に楽しいものです。遊びの延長が学問といえますから。
一方、勉強は手段であり、勉強するものは将来の学問のための道具になるものといえます。
勉強が面白くないのはある意味当然なんですね。ただ、勉強しておかないと、将来の学問の基礎が抜けていることとなります。
さて、将来、学問が待っているということを早い段階で教えるというのは、とても良いことだと思うのです。
環境に興味を持つ高校生は、この授業で、大学で環境をやりたい、と思うでしょう。そうしたら、やはり大学で環境を学ぶために英語が大切になる、数学が大切になる、というのもわかりやすいと思います。
将来の夢や目的もなく、英語や数学を学ぶのは、ちょっと苦痛です。
大学で学ぶものを、高校生に教えるという、こうした授業は今後も広まれば良いと思います。しかし、なかなかこうした機会に恵まれないのも仕方ないことですから、やはり読書などを通じて、将来自分は何を学びたいと思うのか、を常々よく考えることは大切でしょう。
自分の生き方に関することですし、さらには、現在の勉強のモチベーションになることは間違いないでしょう。