前回の続き。
診療所がから受け取る伝票(就労不能証明書)は3枚あり、1つは保険会社、1つは勤め先に提出、もう1つは自分用の控えです。
病気で仕事を休まなくてはならない場合、6週間までは勤務先からお給料を受け取りますが、それ保険会社からの支払いになります。疾病手当。
自動的になるのではなく、書類を提出各所にして、定められた手続きをしていないと、支払われません。
この6週間は、1年以内に同じ病気で仕事を休んだ時の日数トータルで・・・という 勘定になるようで、私の場合
- 7月31日の検査手術当日と翌日
- 8月30日から9月8日までの入院期間
- そこから10月4日までの静養機関
- 病院から渡されるLiegebescheinigung(入院証明)
- 診療所で出してもらうArbeitsunfähigkeitbescheinigung(就労不能証明)
ということで、再び診療所へ行ってお願いして、正しいものをもらってきたのでした。二度手間。
その日の受付は前回とは違う方で、お仕事が速くて確実で助かったーーー。
ちょっと前までは、保険会社へは郵便で伝票を送っていたのですが、最近はメールでの提出が可能なようで!!スキャンして、PDFを送信。便利ですねー。
ここでドイツお役所あるあるをひとつ。
こちらがお願いすることは、日程の約束もできなければ、込み合ってる、休暇に入る等の理由で時間がかかって当たり前、遅れても当然、な態度なのに、
こちら側のミスにはものすごく攻めの姿勢。
『書類が違います!予定通りにお金が欲しいなら、早く正しい書類出してください!じゃないと、手当の振り込みが遅れたって、こちらの責任じゃないですからね。これらの書類を提出することは、社会人としての義務ですよ。』と、市の担当者からメールがきました。
・・・例えそちらがミスをしても、あなた方がそれを認めることは、地球がひっくり返ってもないでしょうよ・・・と言いたくなる。そもそも、間違えたのも診療所の受付のお姉さんやのになー・・・
はいはい、ごめんなさーーーーい!と、先方の言うこと聞いて、いやなことはさっさと忘れでもしないと、この国じゃストレスたまってやっていかれません。笑。
でも、ここというときに お言葉ですが・・・ と反論する姿勢も見せないと、何も言わないアジア人!となめられたりもします。難しい・・・
なんの話や!笑。
私は書類上"とりあえず"10月4日まで就労不能で、5日から復帰の予定ですが、その時準備していた作品(リナルド/アルミーダ役)のプレミエ(公演初日)は10月10日。
シーズンは9月10日からすでに始まっていて、みんなは稽古を再開しています。ロべちゃんも。
私の役は、劇場がカヴァーを雇ってくれています。もし私が本番までに復帰したとして、その後いつ体調を崩しても無理しなくていいように、という温かい心遣い。
劇場支配人が 稽古には君の役が必要だから、カヴァーを雇おうと思うんだけど、いいかな?もし他にも同じ役を歌う人がいるのが心地悪いなら雇わないけど・・・どうする?と確認の電話。笑。焦らないで自分のペースで復帰できるし、安心してお休みもできるので、喜んでお願いしました。
劇場支配人、音楽監督、オペラ支配人は、
AKIは夏前からこの役を完璧に準備できているので、例えプレミエ前日に戻ってきても本番歌わせられる。何の心配もしていないからいつ帰ってきて、どの本番を歌ってくれても構わないけど、無理だけはしないように。好きなようにすればいい。と、言ってくれていたので、ゆっくり自分の体と心の声に耳を傾けながら決めさせてもらうことにしました。彼らが言ってるような完璧には準備できてへんけど...
多くの方のサポートがあって、それでもやっと人生半人前だなーと痛感。
家に居たくなければ、ホールで稽古する大切な稽古(KHPやBO)、見に来てもいいよ。(狭い稽古場での稽古だと、密になるので😂)と言ってくれていたので、9月末には、よちよち歩きで稽古見に行ったりしていました。座ってるとお腹が浮腫んできてちょっと痛いけど、現場にいるのが一番元気でるねー。疲れることもあるけどね。
カヴァーで来てくれている韓国人の歌手の子とごはん食べに行ったりもしたし・・・笑。
私の大好きな、ヴュルツブルクにある、おいしいお寿司屋さん Kham Sushi Bar!!
日本人の方が握ってくれています
ここのお寿司は美しくておいしいのです。この写真はチラシやけどな。笑。
このような感じで、静養期間中は書類の整理、病気の件で必要な事務作業、そして極たまーに稽古見に行って、あとは毎日そこそこ歩いて過ごしていました。
次は仕事復帰の様子と体調、声の調子について書いていきます
つづく・・・