
こんばんは。
最近本業である不動産の話についてまったく触れていなかったので、
久しぶりに不動産のことについて書きます。
先日、ある不動産のオーナーさんから、
保有するマンションをいくらで貸せるか査定してほしい
という依頼をいただきました。
代々木にあるマンションで立地はなかなか良いのですが、
築40年が経過しており、設備もとくにリフォームしていないそうで、
現状で貸すとなると、割安な賃料設定にしないと少々苦戦しそうな物件・・。
オーナーさん自身は最近の相場をまだ調査中のようで、
「ちなみに賃料はいくら募集をかける予定ですか?」
と聞いてみると、相場とかなりずれた賃料が記載された資料が送られてきました。
いただいた資料から机上査定をするのですが、
不動産屋というのは、その付近の相場が頭に入っているので、
図面(構造、築年数、設備など記載された資料)とグーグルマップさえあれば、
おそよのレンジで賃料を導き出せます。
いわゆる不動産屋の勘です。熟練するとかなり精度が高くなります。
とはいっても、お客様に賃料査定を依頼された場合、
その査定根拠を明示しなくてはなりませんので、
こんなとき、賃貸事例比較法という手法を利用します。
賃貸事例比較法は不動産鑑定評価に用いられる手法ですが、
これは宅建業者にとってもかなり使えます。
この手法は対象不動産の近隣地域(または同一需給圏内)にある
不動産の成約事例をいくつかあつめて、
その事例の
実際実質賃料(礼金とか敷金の運用益を考慮した賃料)に対して、
事情補正×時点修正×地域比較×個別比較を行って、
対象不動産の賃料を導き出す手法です。
・事情補正(特別な事情が存在したため相場より高いまたは安い事例を正常な状態に補正。ex親戚に貸した事例だったとか。)
・時点修正(時期によって相場が変動するため、査定時点の相場に補正)
・地域比較(場所によって相場が異なるため、対象不動産の存する地域相場に補正)
・個別比較(個別要因を対象不動産のものへ補正、契約内容の違いなども加味する)
これらの補正にはそれぞれ、評点をつけて、
その査定賃料の
妥当性を合理的に説明します。
成約事例というのは、先人たち(合理的な考えをもった市場参加者)が
お互いに納得して契約した事例ですので、かなり説得力があります。
このように
査定賃料に客観性を持たせることができます。
しかし、ただ相場を知っているだけでは、真の不動産屋とは言えません。
本当に難しいのは、その不動産をどのように利用することで、
オーナーにもっとも利益を生み出せるかを提案することです。
今回のケースであれば、
まず投資(リフォームや設備入替など)をして
集客力を高めることで空室リスクを減らし、
現状維持した場合の妥当な賃料よりも
どの程度賃料UPが可能かを査定します。
そしてある一定期間において
現状維持のまま募集をかけた場合と比較して、
どちらがより収益を生み出せるかを検討します。
投資額を賃料に反映させて、回収することがむずかしい場合は、
現状維持のまま募集する(入居者が見つかる賃料水準=割安)という選択肢もありますが、
効率のよい投資ができれば、賃料も高い水準を維持でき、
売却する際にかなり有利になります。
代々木という立地であれば、
どちらを選択しても入居者は見つかると思いますが、
長期的な視点から効率の良い投資を選択するのがよいかと思います。
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