■拘束力がないと言っても利用される


事前アナウンス通りに可決されたわけですが


米下院が慰安婦決議を可決 本会議で初、公式謝罪要求

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200707310199.html

(中国)


確かに米下院決議に拘束力なんてものがないのは当たり前ですが

国際反日連合、国内反日連合なんていうものは

こういった結果をフルに利用するのであります。


そして野党においても

国会で質問なんてする奴が必ず出てくる。


「総理、米下院決議に対してどうするおつもりですか?」


「法的拘束力はなく、我が国は云々」


「ということは、拘束力がないからといって

同盟国である米国の下院決議に対して何も対応しないと。

総理はこうおっしゃるのですか?」


こんな感じで悪用するんでしょう。


どちらにしろ、反日政党、反日団体は

そこいら中で「決議」というものを振りかざして

喧伝道具に利用するのであります。


マスコミなどはすでにその論調であり、

共同通信自体がすでにそんなアナウンスをしております。


米社会においても、小さな話題でしかない決議を

日米関係の根幹にかかわるかのように喧伝。


そして、決議案主導者がいたって冷静・公正であるかのように

伝えるわけです。



事前にはこういうアナウンスもありまして


「慰安婦」決議案 日本の参院選後に採決 米下院 自民苦戦に“配慮”

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-07-20/2007072007_01_0.html

(赤旗)



「安倍氏の自民党が七月二十九日に投票がある参議院での主導権を失いかねないと示唆する世論調査もある」と指摘した上で、ホンダ氏の言明として「選挙前に安倍氏に恥ずかしい思いをさせたくないので、下院の指導部は慰安婦決議の採択を選挙後に延期することで合意している」と報じています。


ようは、日米関係の問題で何かあった時に、米議会で提案者に

矛先が向かないように、言い訳をつくっているだけです。


それをさも公正な対応のように・・・


そしてこういうこともする。


日米同盟の重要性確認へ決議案=両国関係に配慮-下院外交委

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2007073100249

(時事)



戦時中の旧日本軍従軍慰安婦問題で対日謝罪要求決議を採択した米下院外交委員会が31日、日米同盟の重要性を宣言する超党派決議案を採決に付すことが30日分かった。
 ~

慰安婦決議提出者である日系のホンダ議員(民主)や日本の保守勢力批判の急先鋒(せんぽう)となったラントス下院外交委員長(同)らも共同提案者として名を連ねており、慰安婦決議採択による対日関係への影響に配慮する米議会のバランス感覚を示す形となっている。


対テロに関する我が国の協力に対する

感謝決議案」というらしい。


そして左巻メディアはこう言う。


米下院のバランス感覚


こういうのはバランスと言わない。取り繕いの子供だましです。

国際反日連帯からの資金提供なんかで動いている政治ビジネスでしかない

「慰安婦決議」行動が、安全保障問題に絡んだらまずい・・という

慌てようが見えようもの。



■訴える相手の思考回路


メディアを使った主張やロビー活動、

これは開始する以上、徹底的に展開しなければ

敵の不道徳ともいえる物量攻撃に勝てません。


賽が投げられた以上徹底的に。

http://ameblo.jp/disclo/entry-10036995638.html


でアンチキムチさんの批判も理解できる・・としただけでも

結構批判をいただきまして(リンク元割愛)

??と思ったことですが・・・


じゃなにかい。

この歴史的事実広告「THE FACTS」を

単なるマスターベーションで終わらせるのか?


ネガティブな部分にも目を向けないと

情報戦略では勝てないのではないでしょうか。


私も以前、南京虐殺喧伝(アイリスチャンなど)に対抗する

海外メディア攻略について

複数の先生方の検討会議に参加させていただいたことがありますが

その時に「何が問題となるか」についていくつもの意見がありました。

それは


・所謂南京虐殺問題自体を知らない(興味がない)人間が大多数である。

(逆に南京虐殺と言う虚構を広める危険性がある)


・数万ドルで単発広告は出せるが、その後に予想される、事実無根の

中傷喧伝や各論論争を避けてのデマイメージ反撃、そして、多数の

メディア内反日ジャーナリスト等のミスリード喧伝に対抗するには

単発ではなく、波状的、継続的展開が不可欠であり、

官民協力の元で展開せねば真の効果は得られない。


・根本的にアメリカ世論は、自国に関する重要度が低い問題に対しては

無関心である。また、倫理感、文化的背景に、我が国とは相違する部分もあり

万人が支持するであろうはずの主張も、綿密な相違と工夫と分析をもって

あたらなければ、真に理解を得ることはできない。


こう言った問題を咀嚼しながら展開しなければ

敵に悪用されて終わってしまう危険もあるのです。


そして、欧米人の根っこに浸みこんでいる

レビジョン(歴史修正主義)という偏見。


あらゆる歴史事実の見直しは

ホロコーストの否定と同列に扱われる可能性があり、

そのために、反日喧伝組織は

我が国の歴史事実の再考の動きに対し、

レビジョニストの烙印を押すことで

感情的嫌悪感を醸成しようとするのです。

例えば


(日本人必読)従軍慰安決議の反日宣言要約

http://www.policejapan.com/contents/syakai/20070718/index2.html

(ポリスジャパン)


多分、原文はこんな過激ではないと思いますが

本音要約ではこんなものでしょう。

(広告なんで原文が見当たらない。)


問題はやはり、「歴史修正主義者」という言葉を使いました。

これは欧米で効果あるレッテル貼りです。


ところで歴史の真実について、欧米人なんかに伝えるには

その欧米人に語らすか、コピーを徹底的に分析するとか

そういう遠まわしな手段が必要ではないかと。


例えば、アメリカ人に少しでも効いたボディーブローは

リンドバーグの戦中日記(1970)あたり。



リンドバーグ戦時日記


The War time journals of Charles A Lindbergh

http://www.amazon.com/Wartime-Journals-Charles-A-Lindbergh/dp/0151946256/sr=1-1/qid=1157288180/ref=sr_1_1/002-9816902-8393654?ie=UTF8&s=books


リンドバーグ戦時日記

http://www1.u-netsurf.ne.jp/~ttakayam/beigunzangyaku.htm

(徒然草さん)


アメリカ兵が日本人を捕虜にもせずに殺しまくったとか

ナチ・ホロコーストと変わらんぜ・・・という体験記です。

戦陣訓がすべて・・というより

米国の捕虜扱いが知れ渡っていたから、投降を躊躇した

と言う事実側面。


これは米国の戦時犯罪を訴えた

米国人による告発でした。

そこに、戦争とは何か、歴史観とは何か、という

自問自答がおこるわけです。


かなりの反響があったようですが、

倫理エゴイズムの前に

いつの間にか埋もれてしまいました。


でアメリカ社会への情報戦略としては

色々な切り口が必要で、

また、その、単純な思考回路も理解して戦法を練らねば・・・


といっても難しい。



国際的な情報戦略の難しいところは

相手の固定観念とか、思い込みから溶かさないといけないとか

二次的なアクションを考えなくてはならないという部分。


それ以上に問題?なのは

慰安婦問題、一般人はまったく興味がない・・ということ。


そして、アメリカ社会というのは、

自国に直接関係のない部分に関しては

とんでもない思想許容性を持つということです。


例えば、

横田めぐみさん拉致事件を扱った、ドキュメンタリー映画である


「めぐみ-Abduction(引き裂かれた家族の30年)」

http://megumi.gyao.jp/


ですが

この米国公開の時の変な話。


日本人による拉致問題の抗議・・・

これが


「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」

http://megumi.gyao.jp/


米公開にあわせ劇場前で行われたそうなんですが

何かの釣り?たちの悪いギャグ?って話。



拉致?


Protest Japanese Abductions

Abduction: The Megumi Yokota Story

http://www.crnjapan.com/events/megumiyokota/en/protest_la.html

(CRN・Japan)


ようするに、

日米国際結婚がこじれて、離婚になって、親権の問題で

主に親権をとれなかった日本人母が子供を日本に連れて逃げ込む話


それが日本政府による拉致だということらしい。


それを北の拉致問題に絡めて

「北の拉致を問題にするのに、この問題は無視か?」と言いながら

日本政府の偽善

と抗議するわけです。しかも「めぐみ」公開に対して。


親権問題・・・まぁ確かに問題はあるかもしれませんが


相思相愛で浮かれている時はいいですが

相手の国の実態・・・

いざ離婚となった時に、周りの人間関係がどうなって

そして思いっきり擁護者がいなくなる(人種的疎外感も)・・・

そんな経験はしなければわからないわけです。


つまり単純に言って夫婦間のごたごたの問題。

それが国際的距離感を持っただけの話。


それを

北鮮拉致問題と絡めるなや!

という話で、

客観的に見ても、「めぐみ」に合わせて抗議行動する

その神経の人間性を疑うものであります。


ただ、これも「おかしな抗議のあり方」として批判されません。

小さな出来事として無関心なのか、自国益に直接関係ないからなのか

米社会では多様性として容認されてしまうんです。


これが文化と言うか、倫理エゴイズムの一端です。


そして、真実は大量のデマゴーグによってかき消されるという現実。


さらに、無関心な人間に事実を伝える難しさ。


CRNはさりげなくそのノウハウなんかに触れていたり・・


Hypocrisy is a key word, as you will read in a moment.

(偽善と言うキャッチレーズで興味を引き付けること)


慰安婦問題であれば
False charge (冤罪)とかそういう言葉でしょうか・・


どちらにしろ、

日本の誇るべき倫理観念が

世界でも通用するわけではないと言う厳しい現実。

(真理は必ずしも通じない)


ともうひとつ。


今回の慰安婦決議騒動の背景には

タイミングとして実に複雑なものを負っているという問題があります。


それは米民主党の躍進による

国防意識の変貌です。


それは世界の警察としての米軍のあり方の見直し論の拡大です。

9.11の衝撃。

実際の国土防衛にのみ戦力を展開せよと言う理論。


つまり、日米安保さえも

自国土防衛には必要性が薄いと言う意見の台頭。


それに対して、日米安保を含む、米軍世界展開の

米国防上の必要性を訴える強固な保守意見。


これがまさに米議会で水面下の衝突を繰り返しています。


それが意図せぬ形で慰安婦決議問題に影響を与えている。


だから、安倍首相のこの問題に対する対応は

単純な感情的表層部分だけで評価はしない方がいいと思っています。


どちらにしろ、国内問題としての意見集約と

官民連携。これが重要であることは間違いないと思うんですが

それがまた難しい。





河野談話の白紙撤回を求める署名サイト

http://kounodanwa.com/



河野談話撤回



フォーム

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