和光会グループは、スタッフに多くの学びの機会を用意しています。米国でABA(応用行動分析学)を学ばれ、国内外でABAの実践と教育、研究に精力的に取り組まれている上村裕章先生による「ABA療育メソッド」もその一つです。

 

上村先生によると、「ABAとは、『行動療法』や『行動変容法』とも呼ばれ、意図せず問題行動を起こしてしまう人に対し、良い結果(強化)を与えるなどして、望ましい行動に修正または形成していく技法」です。

 

上村先生から直々にこのメソッドについて学んだスタッフは、1年間の総仕上げとして、プレゼンテーション(以下、プレゼン)とテストを通して、理解を確かめました。

 

プレゼンでは、上村先生に与えられた約20のテーマから、スタッフがそれぞれ1つずつテーマをピックアップし、わかりやすさや説明のスピード、時間配分などを意識して行いました。

 

プレゼン終了後は、参加者全員が「テーマを十分に理解しているか」「構成(順序)は適切か」など、評価シートを基に評価を行い、それぞれにフィードバックしました。

 

 

~スタッフの感想~

●言語聴覚士
1年間の研修を経て、よりABAを身近に感じるようになりました。日頃の訓練で、経験に基づいて無意識で行っていたアプローチの中には、ABAで裏打ちされた適切なアプローチだったケースが多くあったからです。ABAは、訓練はもちろん、自分の子育てにも使えると感じました。

 

●保育教諭
問題行動のあった園児をABAのフレームを通して分析したところ、問題行動の原因や園児の思いが浮かび上がり、行動理解につながりました。現在は、驚くほど落ち着いて、自分の言葉で思いを伝えられるようになりました。今後、こうした子どもの特性を小学校につなげ、学校現場でも理解を深められるように支援していきたいです。