まず周囲の人間がしてあげられることは「希望や喜び、興味といった
感情を無理強いしない」ということです。
うつ病の症状の大きな特徴として、無気力があります。
何を見ても希望や興味と言った正の感情を持てなくなり、負の感情が雨雲のように
その人の心を覆い始めます。
励まそうと思って「美味しいものでも食べに行こうか」と誘っても乗ってこないのも
しょうがないのです。
それに食欲減退もうつ病の症状の一つですからね。
励ましや善意の言葉は、病人本人にとっては負担でしかないのも事実です。
それからあなたに辛くあたってくることもあるかもしれません。
あなたは別に追い詰めているわけでもないのに、そしてうつに苦しむ本人も、
本当はそんなことしたくないのです。
うつ病が少しでも楽になればいいのにな・・・と思っているうちに、あなたも
確実にストレスを感じるようになり、下手をすれば共倒れになります。
もうご結婚をされているのであれば、パートナーとそしてその人の病（うつ病の治療）と共に
生きていく覚悟が必要ですが、あなたがまだその人と結婚をしていないのならば、
その人との将来のことを真剣に考えた上で、うつ病を含めてまるごとその人を受け止めるきれるのか判断をしなければなりません。
なぜならうつ病は一度治ったように見えても再発の可能性が高いのです。
極端な話ですが、休職どころか入退院を繰り返すような生活になるかもしれません。
あなたが子供を欲しいと思っても、相手はそれどころではありませんし、そういう
相手を見ていたらあなたも子供が欲しいとは思わなくなるでしょう。
無理をして寄り添ってくれるあなたを見ていると、一番辛いのはうつ病を患っている本人です。
治療に専念させてあげたいのであれば、距離を置く事も大切だと思いませんか？