VBAを覚えると、VBAを覚えていない場合に比べて、数十倍、数百倍の業務効率を実現することが出来ます。

 ミスがなく、高速で処理を進めていけるならば、どう考えてもどんどんVBAで効率化するのが合理的ですが、実際は不合理な理由で導入がされない場合があります。

 

  • 手作業の方が精度が正確だと思われている
  • 導入後の効果を理解されない
  • 今のやり方を崩されたくない

 

手作業の方が精度が正確だと思われている 

 

 私の職場では、毎月100枚程、Excelの契約書データを印刷する作業がありました。他の業務の隙間時間に必要があり、作業には一週間ほどかかっていました。

 そこで私はVBAによって業務が改善出来ることを提案しましたが、「自動化すると、見落としがある」ということで反対されました。これはVBAに限らず、「関数で出力された結果を、念のため(?)電卓でも計算する」という会社もあります。 

 

導入後の効果を理解されない 

 

 手作業が当たり前になっている、必要な苦労だと思っている場合だと、「この作業が自動化出来る」と聞いても、その実感を持ってもらえません。

 

今のやり方を崩されたくない 

 

 特に、今のやり方を確立した人物から反対される理由です。「今のやり方の方が優れているに違いない」という理屈で、聞く耳を持ってくれないパターンです。

 何とかVBAを導入した後も、「前のやり方の方が良かった」「今のやり方だと、〇〇が出来なくなった」などと揚げ足を取られ続けます。

 

ここで大事なことは、「私の提案を理解出来ないあいつらがダメなんだ」と思うことではなく、「なぜ、提案が通らなかったのか、提案を通すためにはどうしたら良いか」と考えることです。

 私は、まずマクロを組み上げ、上司の前で実演するという形で、視覚的に提案をする方法に切り替えたところ納得が得られました。

 私のパソコンの画面を上司に見てもらいながら、マクロを実行するボタンを押し、契約書が印刷されるプリンターに移動してもらいました。プリンターから次々に出来上がっていく契約書を見た上司からは歓声が上がり、その盛り上がりを聞いた他部署の人までも、プリンターの周辺に集まってきたことを今でも思い出します。