魅惑の高級レンズで楽しむスナップ&ポートレート――ソニー「Planar T* 50mm F1.4 | 遊悠デジカメ&ビデオ

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ソニー デジタル一眼カメラ α99 ボディ SLT-A99V

"マニュアル露出(F1.4 1/30秒) ISO100 WB:太陽光 カメラ:α99(モデル:佐藤里穂 オスカープロモーション)" 交換レンズ百景:
ソニー Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM SAL50F14Z


【交換レンズ百景:魅惑の高級レンズで楽しむスナップ&ポートレート】

 入門者に最適な標準レンズといえば、「焦点距離50ミリで、開放値F1.4の単焦点レンズ」が思い浮かぶ……という人は、古くから一眼レフに親しんでいるカメラユーザーに違いない。

筆者と同じロートル組である。なぜなら、1970~80年代ごろの一眼レフでは、同スペックのレンズがキットとして付属し、入門者が最初に手にするスタンダードなレンズだったからだ。

 だが、ズームレンズの標準キット化が当たり前となった今どきは、50ミリの明るい単焦点レンズはもはや最初の1本ではない。

単焦点ならではの描写や使い勝手を楽しんだり、ボケの表現力を味わうために買う「2本目以降のレンズ」という位置付けに変わっている。
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 そんな今の時代に向けた新しい50ミリレンズが、ソニー「Planar T* 50mm F1.4 ZA SSM」だ。

同社のラインアップには、かつてのミノルタから基本設計を受け継いだ「50mm F1.4 」(SAL50F14)という昔ながらの標準レンズも用意されているが、それとは別に、デジタル時代に合わせた新設計のレンズを投入したのだ。

入門用ではなく、むしろ中級者以上をターゲットにした高級志向のレンズである。
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●なめらかなボケと切れ味のある描写を実現

 外装には主にアルミニウム素材を採用。
手に取ると、しっかりとした剛性感が伝わり、所有欲を刺激する高品位な雰囲気も感じられる。全長は71.5ミリで、重量は518グラム。50ミリの単焦点レンズとしては少々大きくて重い。

 デザイン的には、同じくカールツァイス・プラナーの名前を冠した中望遠レンズ「Planar T* 85mm F1.4 ZA」に似ていて、レンズの付け根付近の径が一回り小さくなっている点が個性的だ。

マウント部にあしらった「α」のブランドカラーであるオレンジ色のリングや、カールツァイス製品ではおなじみの青いロゴマークなども継承している。

 鏡胴部には、金属製のフォーカスリングのほか、距離指標や被写界深度目盛、AF/MFの切り替えスイッチ、フォーカスホールドボタンを装備する。

AFは、超音波モーター「SSM」駆動によって快適なスピードで合焦する。
AF作動中は、コトコトというわずかな音と振動があるが、ほとんど気にならないレベル。
マニュアルフォーカスの感触については、ねっとりというほどではないが、適度なトルクがあって操作感は悪くない。
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 余談だが、今回使用したカメラ「α99」では、ボケ具合を正確に確認できる電子ビューファインダーのメリットを感じた。
筆者はふだん光学ファインダーのカメラを多用し、特にポートレートのような微妙な瞬間をとらえる撮影では光学ファインダーのほうが有利だと考えている。

ただ、ボケの再現という点では、特にF1.4のような明るいレンズを使う場合、光学ファインダー上でのボケの見え方は実際のボケ具合とは異なるため、感覚や慣れに頼って撮るしかない。

その点、電子ビューファインダーだと、撮る前からほぼ正確なボケ具合を確認できるのが便利である。

 写りは、画像中央部では開放値からシャープネスの高い描写となる。
切れ味の鋭さに加え、アウトフォーカス部分のソフトなボケとの両立も楽しめる。

周辺部に関してはF2.8以上に絞るとシャープ感が高まり、画面全体がキリッとした描写が得られる。
軸上色収差と周辺減光、タル型の歪曲はそれなりにある。
ただ、軸上色収差と周辺減光の2つは絞り込むことで軽減可能だ。
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 最短の撮影距離は45センチ。球面収差が抑えられているので、このクラスの大口径レンズにありがちな、近接撮影時の絞り調整による焦点移動は見られない。
また、リアフォーカス方式のため、フォーカシングによる全長変化がない点も使いやすい。
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 高価な大口径レンズは、その描写性能やボケ具合ばかりに目が向きがちだが、被写界深度が浅くなる開放値や開放付近できちんとピントが合うという正確性やヒット率も大切なポイントだ。

そうした部分での本レンズの満足度は高く、安心して撮影に集中できる点が気に入った。

●ツァイスの描写力とブランド力で価格は3倍

 気になるお値段は、メーカー希望小売価格で15万7000円。
前述した既存の50ミリレンズ「50mm F1.4 SAL50F14」が5万2000円なので、焦点距離と開放値は同じでも、実に3倍超の値付け。
誰もが一瞬ひるむ価格である。
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 もっとも、ツァイスのようなブランド品には適正価格というものは存在しないので、このくらいの強気の価格設定でも個人的には構わないと思う。

そもそも安ければ売れるというレンズでもないだろう。
それに、ツァイスブランドでありながら、AF対応やボディ側での手ぶれ補正が可能という、ソニー製品ならではのメリットもあることだし。
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 ただ欲を言えば、たとえ画質が少々破綻してでも、あと一歩頑張って開放値F1.2といった突き抜けたスペックを実現できていれば、高価であることの大義名分が立ち、納得するユーザーも多かっただろう。

ロートル世代の財布のヒモを緩めるにも、分かりやすいハイスペックのほうが都合がいいはずだ。
だが、そこを無理せず、あえて描写力重視でF1.4という開放値にとどめたのは、ツァイスの厳密な認証基準があったからだと推測できる。

そういう意味では、非常に生真面目に作られたレンズである。
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(編注:本記事では一般的な撮影状態での利用を念頭としているため、人物撮影にレフ版などは利用しておりません)

[永山昌克,ITmedia]

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