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"ちょっと大人っぽく"
今年(2013年)は例年より早く梅雨が明けたので、恒例の水着撮影も炎天下となったわけである(編注:気象庁によると関東甲信地方の梅雨明けは、平年では7月21日ごろです 気象庁 気象統計情報)。
【今日から始めるデジカメ撮影術:海辺と炎天下と防水カメラの関係】
だから例年より夏らしい感じでいくぞ、ってことで、防水デジカメらやら外付けフラッシュやらNDフィルタやらあれこれ機材を準備しての挑戦となった。
なぜ外付けフラッシュがあるといいのか。だって炎天下でしょ?
その辺の話もまじえつつ
●晴れた日の海は明るすぎるので明るすぎ対策を
晴れた日の海へカメラを持って行くならちゃんと「アイレベルファインダー」(要するに目をくっつけてのぞき込むファインダー)を持ってるカメラがいい。
周りが明るすぎて、液晶モニタだと、とっても見づらいから。
一眼レフだったら光学ファインダーを持ってるからいいが、ミラーレス一眼の場合はEVF付のもの、あるいは外付けEVFを用意したい。
準備したらさっそく波打ち際で撮影。
海を背景に後ろ姿。
ちょっと上から背景が全部海になるようにして撮ってみた。
これから海だぞーという感じが出るから。
撮られてる方は油断してるかもしれないけど。
身体が少し左を向いてるので、構図の少し右側に彼女を置く。
すると左奥に向かう感じになる。そして少しプラスの露出補正で。
基本的に晴れた日の海は、プラスの露出補正が基本。
これは+1.7で撮ってる。背景が白くて明るいから。
やっぱ海へ出たら全身を撮りたいよねってことで、ズームレンズであれこれ撮り比べから。
海で撮るときは、明るさ(露出)と画角(焦点距離)とアングルが大事。
例えば広角側で目の高さで普通に撮ると(だいたい一緒に海に歩いて行くような距離で、楽をして撮ろうとするとこうなる)、上から見下ろすうえ、広角側は遠近が強く出る分、どうしても下半身がすぼまってしまい、胴が長く足が短く見えちゃう。
それはちょっとよろしくない。
そういうときはがんばって少し腰を落とし、カメラを胸から腰の高さにする。
そうすると上半身と下半身のバランスが良くなる。
水平線が胸から腰くらいにくるよう注意すればいい。
あまりがんばって中腰で撮ると腰を痛めるので、まあ、水平線が肩より下にあればいいかなと。
というわけで、さっきより少し低い位置から2枚どうぞ。
この2枚、すごく似てるけどよく見ると違う。
何が違うのか。2枚目の写真はさらに一歩引いて、ズームレンズを少し望遠気味、中望遠くらいにして撮ってるのだ。
広角側の写真に比べるとスタイルがきれいに出てるのが分かるかと思う。
全身を撮るときは中望遠で縦位置で、というのがオススメ。
それから頭の上に無駄な空間ができないように、構図全体を使うとオーソドックスな写真。
もっと望遠にすると、背景との距離感がだんだんなくなっていく。
これは望遠レンズの圧縮効果というのだけど、ここで波が来てるタイミングなんかで撮ると、背景全体が波になってすぐ後ろに来ている感じになる。
だから高い波が見えた瞬間を狙ってみた。
で、座ってるときは広角と望遠の話が逆になる。
上から広角で撮ると胴長に見えちゃうが、足下から広角で撮ると足がすらっと長く見えるのだ。
逆に望遠で撮ると遠近が弱くなるから足が小さく見える。
こういう特性を上手に使うべし。
次のポイントは明るさ。
肌をより白く、もう背景なんてどうでもいいや、と思ったら思いっきりプラスに。
露出補正しないとさすがに暗く写っちゃうので、プラス2くらいで背景をおもいっきり飛ばして白く明るく撮るか、プラス1くらいでほどよいバランスにおさえるか。好みです。
海にいるってことがすっかり分からなくなるけど、思い切りプラスにして明るく飛ばすというのも捨てがたい。
ほわっとやわらかく撮れるのだ。ゆるふわな感じですな。
逆に明るくきりっと撮りたいときは、外付けストロボを使うのも楽しい。
内蔵ストロボはまず光が弱い上に、ハイスピードシンクロ撮影(FP撮影)にたいてい対応してないので難しい。
普通のストロボは1/250秒以下くらいにしか同調しないが、ハイスピードシンクロ撮影に対応していたら、超高速(それこそ1/2000秒とか)にも同調して発光してくれるのだ。
その分光量は落ちるが、ポートレートの距離ならなんとかなる。
それがこれ。
これなら背景も白く飛ばず、きりっという感じで撮れる。
まあちょっとわざとらしくはなるけど、その辺は好みで。
あとはまあくだらない会話をしながらたくさん撮る。連写も使う。
しゃべりながらだと表情が細かく変わるので、連写した方があとからいい表情のものを選べるのだ。
あとね、手はあれこれ動かしてもらった方がいい。その方が身体もほぐれるし。
と、同じような写真ばかり撮っててもアレなので、せっかく海に来たのだから、海辺らしい風景も上手に使ってみたいところ。
とはいえ、単に真ん中に立って広角で撮って終わり、では何を撮りたかったのかさっぱり分からない写真になる。
海に背中を向けてるし、波打ち際の入り方が中途半端だし。
でもちょっといじってみるとずいぶん雰囲気が変わる。
レンズの焦点距離を標準域にしてちょっと遠くから狙い、腰をぐっと下げて上半身が空にかぶるようにし、彼女を少し端において、その分波打ち際が斜めに大きく入るようにしてみた。
でもまあ、ここまで海水浴場に人がいないってことは、休日ではあり得ないので、実際にオンシーズンの海水浴場だと周りに人がいっぱい写っちゃってちょっとアレですが。
●ぐぐっと寄ってくつろぎのポートレートを
続いてもうちょっと寄って撮ってみる。
だがしかし、太陽は海の方に出ており、海に顔を向けるとこんな顔になっちゃうのだった。
めちゃまぶしい。顔を見れば分かる。まぶしい顔である。
まぶしい上に明るすぎて、絞らないと露出オーバーになっちゃう。
背景にマンションとかが写ってるし、顔はまぶしそうだし、これは大変。
炎天下の撮影は太陽との戦いなのだ。
無理に順光で撮ろうと思ってはいけない。まぶしいだけ。
夏の海で撮るときは順光は避けるべし。
特に陽射しが強いときは基本、逆光か半逆光。それなら撮られる方もまぶしくないし、光の当たり方もやわらかくなる。
逆光で、背景をぼかすべく明るい単焦点レンズ(今回は50ミリ相当でF1.4のレンズ)をつけて絞り優先AEで絞り開放で撮ってみた。どうなったか。こうなりました。
これはこれでいいかといわれればアレなのだけど、プラス補正はかけてないのだ。
意図した結果じゃない。
実は、F1.4で撮るには明るすぎてシャッタースピードの上限を超えちゃったのだ。
明るすぎるとカメラの限界を超えちゃうので、絞り込まないといけない。
でもそれでは背景のボケが弱くなる(さっきのまぶしそうな顔の写真みたいに)。
めちゃまぶしい炎天下で絞り開放でポートレートを撮りたいときはどうするか。
そこで、光量をカットするNDフィルタをつけてみる。
NDフィルタはレンズにつけるサングラスのようなもので、光量を落としてくれる。
炎天下で絞り開放のポートレートを撮りたいときは、これがあるとめちゃ便利。
今回使ったのは2段分暗くなる「ND4」フィルタで、無事に適正露出(といっても、+0.7の補正はかけてあります)となりました。
で、まぶしそうな顔写真のリベンジを。
絞り開放で撮れれば、背景のマンションも大きくボケて目立たなくなるし、さらにさっきより少し低い位置から撮ることでまぶしさをやわらげてみた。
夏の太陽は高い位置にあるので見上げる感じになるとめちゃまぶしいのだ。
かくして、真夏の海の撮影は太陽との戦いでもある。
ポーズで工夫もできる。例えば手を上手に使って陽射しをふせいでやればまぶしくない。
でもまあ、あからさますぎるとよくないので、なるべく自然に。
右手だけをそれっぽく使うとまぶしくなくて顔に当たる光もやわらかい感じになる。
砂浜からの照り返しもあるから、あまり暗くならないのだ。
帽子ってのもよい。
そして日傘。できれば白い日傘。その方が明るいから。
白い日傘だと陽射しは避けられるし、ほどよく明るく光も柔らかくあたるのだ。
全体がやわらかな感じになるので白い日傘はけっこうオススメ。
それでちょっとプラスの露出補正で撮るか、ストロボをたくかして明るく仕上げてやるとよい。
日傘を持たせると片手がふさがっちゃう、と思ったら、左手で日傘を持ってあげて右手で撮影するとか、ビーチパラソル(白いビーチパラソルがあればそれが一番だが)を立ててもらってその下で、とか。
ちなみに、サマーベッドおくつろぎの時間もちょっとポーズを変えて横を向いたり撮る角度を変えるだけで雰囲気が変わるのであれこれ試してみるべし。
●防水デジカメを持って海へ
最後は海で遊ぶ編。
さすがにデジタル一眼を持って海に入るのは無謀なので(もしやるなら、水中撮影用のハウジングにいれてください)、アウトドア用防水コンデジで。
ちゃんとフタは全部閉めた上で、ロックがかかっているか確認しておくことと、ストラップを手首にしっかり巻いておくこと。
波がどばっと来たとき手放しちゃったりしないようにね。
何しろこの日は波が高かった。
波が高いとなると、それを利用しない手はない。
カメラを構えてチラチラと次にやってくる波をチェックしながら、タイミングを見計らって撮ることにする。
彼女の後ろから波がくる構図で遊びながらチャンスを待ち、ザバッときた瞬間に撮ったのがこちら。
カメラの設定はオートにしてたのだが、予想に反してシャッタースピードが遅かった分、水しぶきがブレていい感じに動きが出た。ザバッという感じ。
やっぱ、海はダイナミズムだ、というわけで、カメラを高速連写モードに切り替えて遊びながら大きな波を待って撮る。
海の上でカメラの細かいセッティングなんて触ってられないので、あとはひたすら構図とタイミング。
そして撮れたのがこちら。高速シャッターで波がほぼ止まり、ざばっと高く上がった瞬間だ。
ちなみにこの日どのくらい波が高かったかというと、防水カメラならではの水面ぎりぎりのカットをこんな感じで普通に撮ってたら、
次の瞬間にこうなってた、というくらい。
このときは思い切り油断して腰をかがめてたので、波に身体ごと持ってかれそうになりましたとさ。おそろしや、波。
せっかく海に来たのだからもうちょっと楽しむかと、浮き輪登場。
カラフルな浮き輪は色的なアクセントにもなるし、労せずしてぷかぷか浮いてくれるので遊びながら写真を撮るにはすごくいいアイテム。
横向きもいいけど、足を長く見せつつ斜め正面からというのが立体感があっていい。
陸地が入らないように撮れば、沖の方にいるようで広々感がでて気持ちよいほど。
問題はこのあと。
調子にのって浮き輪にお尻をいれて気持ちよく波と一緒にただよってたら、
いきなりでかい波がきてひっくり返ったのである。
かくしてこの日の撮影は終了となったのでした。
最後の1枚はおまけ。
●終わったら機材のお手入れを
最後は忘れずに機材の手入れを。
まずは防水デジカメ。
防水といっても海水は話が別。特に海は細かい塩を含んだ砂が大量にまとわりつくので、海で撮影したらすぐ「真水で」洗うこと。
海の家にもどったらすぐに海水と砂を洗い流すべし。これが大事。
帰宅したら細かいところに砂がはいってないかブラシではらったり洗ったりし、乾いたらバッテリーや端子カバーを開いてパッキンに砂が入り込んでないかチェック。
カバー類の防水はパッキンが行ってるのだが、そこに砂粒がはいると隙間ができて浸水する可能性があるからだ。
いくら防水仕様でも、密閉すべき箇所に砂が入ってたら台無し。
非防水のカメラは水に濡れてなくても、潮風に当たってるし、風で待った砂粒がくっついたりしてるのでメンテナンスが必要だ。
水洗いはさすがに無理なので、ブラシで細かいところまで汚れを落とし、ブロワーで埃や砂粒を吹き飛ばしたあと、クリーニングキットなどで隅々まできれいに拭いておくこと。
帰宅したらすぐ掃除すべし。
カメラのお手入れまでが海辺の撮影です。(モデル:文山惠 オスカープロモーション)
[荻窪圭,ITmedia]
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