digital is museum. -2ページ目

振り返らない(ま)

もう話せなくなるかもと、
きみの次の仕事にエールを送るつもりで
言いたいこと、伝えたいことを
たくさんしゃべった。

でも車のメーターが残り5キロを切ったら、
切なくなって、
何を話していいのかわからなくなった。

そうしたら、突然携帯で羊を見せてくれたね。
君のことだから、察したんだろう。
がんばって笑顔を作った。

でも車を降りて空港に向かう時は
もう振り返れなかったよ。
景色がにじんで見えてた。

マイメンター(み)

どちらかというと悩み事を解決する係りで生きてきて自分のことを正直に話せる相手がいなかったぼくです

親でさえ心配かけたくないからいつも元気で絶好調な話しかしないし

少しでもいいからまたぼくのメンターとして話聞いてください

十勝川温泉に浸り随分考えた

甘い罠

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甘いエサを与えないで。
また欲しいと思ってしまうから。
味わわなければ、ない寂しさを知らずに生きていける。

それは優しさゆえか。
礼儀か。なぐさみか。

とうもろこし街道のめぐみ

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一本のとうもろこしを
半分こして食べるのがうれしいんだ。
思いがけず、ときめくほど甘かった。

あっかんべー

いつもの旅らしく、出会った人に勧められて行く旅。

牧場直営のアイスクリーム屋さんで、たっぷりのアイスをふるまってもらう。

オンネト湖と
野中温泉を勧められる。

胃は冷えたが
気持ちはほっこり。

山で花が咲く(み)

塘路で宿を見付けそのまま山花温泉へ

なんだか二人の微妙な距離がもどかしくてくっついちゃったね

標茶(ま)

ヒシが生い茂る湖を越えて、
釧路湿原をカヌーでくだる。

穏やかな時間、
静かな水の流れ。

私たちは身を任せて、
ぐんぐん進んだ。

岸辺(アイヌ語でシベは岸、チャは端という意味だという。標茶の由来)にはヨシという植物が折り重なっていた。雪で折れ、その上にまたヨシが生い茂る。雪解け水が間に挟まり、押せば水が染み出すスポンジのようなもの。それが湿原だという。まるで人生みたいだ。

丹頂鶴の泣き声を聞きながら、また涼やかな風を切る。
その声は物悲しい。

20070829 1330

髪(ま)

枕が代わると寝付けないはずが、
二日目から、ぐっすり眠れるようになったよ。
ありがとう。
まるで口実みたいだけど、本当なんだ。
ずいぶんと遠い昔の、懐かしい温もりな気がした。

自然のやすらぎ(み)

また夢をみた
あなたが下にいて笑顔でエッチしてた
なかなか気持ち良い
そのあと目が覚めてそのままあなたのベッドに移って一緒に寝た

また気持ち良い

津別の朝の出来事

月光浴(ま)

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眩しいほど満月だ。
電気を消した部屋でも、家具のシルエットは
ハッキリと照らし出されていた。

窓枠がいびつな形になって、
床やベッドに姿を落としている。
ブルーのインクがシーツに染みていく中に、
10本の指先が白く浮かび上がっている。

静寂というBGMで始まる夜。
刺すような外気の中で
温もりに包まれた時間が存在した。