ラリー・フィンクCEOが見ている未来
― XRP・RWA・ブラックロックは「1980年代MBSの再来」なのか ―
ブラックロックCEO、ラリー・フィンク氏は近年、「トークン化(RWA)は金融の次の革命である」と繰り返し発言しています。この発言を単なる流行語として捉えると、本質を見誤ります。なぜなら彼は、1980年代に住宅ローン担保証券(MBS)市場の中心にいた当事者だからです。
(世界最大の資産運用会社CEO ラリー・フィンク)
1980年代、MBSは「存在していたが、誰も本当のリスクを理解していなかった市場」でした。金利変動、期間の非対称性、繰上返済リスクなど、複雑な要素が絡み合い、機関投資家にとっては扱いづらい資産だったのです。
ラリー・フィンク氏が果たした最大の役割は、この複雑な資産をリスク管理可能な金融商品として再設計し、年金基金や保険会社といった巨大マネーを呼び込んだ点にあります。結果としてMBS市場は爆発的に成長し、金融市場の中核へと変貌しました。
そして今、フィンク氏の目には、RWA(現実資産のトークン化)と暗号資産市場が、当時のMBSと重なって見えていると考えるのが自然です。
Brian Armstrong and Larry Fink Are Not Worried About Another Crypto Winter
(すべての資産をトークン化したいという思惑が見え隠れする対談)
RWAとは何か ―「未整理な巨大市場」
RWAとは、国債、不動産、社債、株式、ファンド持分などをブロックチェーン上でトークン化する試みです。市場規模は数百兆ドル規模に及びますが、現在はまだ、
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規制が未整備
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清算・決済が非効率
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グローバルに統一されたインフラが存在しない
という、1980年代のMBSと同じ未成熟な状態にあります。
ブラックロックがトークン化ファンド(BUIDL)を立ち上げ、オンチェーン金融へ本格参入しているのは、単なる実験ではありません。これは「次の巨大市場の設計者になる」という明確な戦略です。
XRP Ledgerが果たす役割
ここで重要になるのがXRP Ledger(XRPL)です。XRPLは、
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高速決済(数秒)
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低コスト
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DEX・発行機能を標準搭載
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ブリッジ資産としてのXRP
という特徴を持ち、RWAの清算・決済レイヤーとして非常に相性が良い設計になっています。
RWA市場で最も重要なのは、「誰が発行するか」よりも
「誰が最終的に安全かつ即時に決済するか」です。
1980年代のMBSでも、成功の鍵は商品そのものより
決済・流動性・リスク管理インフラにありました。
この視点で見ると、XRPはトークン化された資産同士、あるいは法定通貨との橋渡し役として機関投資家向けに極めて合理的な存在だと言えます。
ブラックロックとXRPは「思想」でつながる
ブラックロックは暗号資産の思想的対極にある存在だ、と考える人もいます。しかし、フィンク氏の原点に立ち返ると、その見方は一面的です。
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市場を広げるには
理想論よりも、リスク管理と制度設計が先 -
投機ではなく
機関投資家が安心して使える金融インフラが必要
これはRipple社やXRPLが一貫して重視してきた思想とも重なります。
つまり、
XRP × RWA × ブラックロックは
価格面ではなく、金融インフラの思想レベルで結びついていると考えられます。
まとめ:これは「再来」ではなく「進化」
ラリー・フィンク氏は、1980年代にMBSという未完成市場を完成させました。
そして今、RWAというさらに巨大な市場を、ブロックチェーン上で再構築しようとしています。
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1980年代:MBS × 金融工学
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2020年代:RWA × ブロックチェーン
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共通項:リスク管理・清算・流動性
この構造の中心に、
XRP Ledgerという実務向けインフラが位置づけられる可能性は十分にあります。
XRPを単なる価格変動資産として見るか、
次世代金融市場の「配管」として見るか。
その視点の違いこそが、
これから数年の投資成果を分けることになるのかもしれません。

