スイスのリハビリ病院
犬養道子女史はスイス滞在中に大腸がんが発覚し、ジュネーブ大学の病院で手術を受けました。
手術は成功し、翌日からリ驚いたことに、ハビリと称して自力で立ってトイレに行かされました。
数日で退院し、次のリハビリ病院に移りました。
リハビリ病院では、レッキとした学位をもった美人の栄養士が専属でついて、献立や調理のしかたを付きっきりで指導してくれました。


栄養士から最初に命じられたことは、自分で村まで歩いて行ってフライパンを買ってくることでした。指定されたフライパンは、その店で一番高価な分厚いフライパンでした。

ダイエット7
食べてよいものは何か。何を食べたらいけないかを徹底的に教え込まれました。
食べてよいものはオーガニック野菜とチーズ、全粒粉パンです。食べてはいけないものは肉、缶詰、加工食品です。


がんベストの食品
ダイエット7

がんワースト食品
ダイエット7

ダイエット7

このように書くと、日本の食品に添加されている添加物の安全性は保証されていると反論する人がいるかもしれませんが、添加物の安全性は発がん性や、内臓に障害が現れないことが保証されているだけで、大腸内のビフィズス菌の繁殖が保証されたわけではありません。
たとえば、手作りの羊羹を冷蔵庫で保存すると、4~5日でカビが生えますが、多くの加工食品は何ヶ月経ってもカビが生えません。
犬養女史は、リハビリ病院の食事をはじめたら、次の日からそれまでの頑固な便秘から開放されたそうです。


ラクト菜食主義
ダイエット7

犬養女史が教えられたのがラクト菜食主義の食事でした。


大腸がんは生活習慣病

コールタールが発がん性物質であることを証明したのは日本人でした。
1915年に山極勝三郎と市川厚一がウサギの耳にタールを繰り返し塗って世界で初めて人工的にがんを発生させることに成功しました。
諸外国でも同様の実験が行われましたが、すべての実験が100日以内に打ち切られたので成功しませんでした。
両氏は約1年続けた結果、101羽のウサギのうち7羽のウサギにがんができたことを証明しました。
その後、コールタールやタバコの煙に含まれるベンゾピレンが発ガン物資であることがわかりました。

そのほか、ベンゼンが白血病の原因であること、ピーナツかびのアフラトキシンがDNAの塩基と結合してコピーエラーを起こす原因になること、食品添加物や天然の食材にもDNAを直接傷つけるタイプの発がん性物質が多いことがわかっています。
アルコールを毎日2合以上飲む人は食道がんになり確率が飲まない人の4.6倍です。

人体は60兆個の細胞でできていて、3週間でほぼすべての細胞が生まれ変わっています。
ヒトのDNAは31億個の塩基でできていて、細胞が生まれ変わるときにDNAを基に同じ細胞が生まれます。
DNAのコピーは非常に正確で、DNAの31億個の情報でたった3箇所のエラーしか起こらないのですが、一度エラーが発生すると、エラーが子から孫へと伝わっていきます。
DNAのコピーは非常に正確なのですが、何しろ60兆個もの細胞でコピーが行われているので、エラーが発生する細胞が少なくありません。

DNAのコピー時に欠損が生じた箇所によって、がん細胞の顔つきが変わります。
肺がんを発症しやすい性質の細胞が発生しても、喫煙者でなければ肺がんが発症しにくいかもしれませんが、喫煙者であれば発症の確率が高くなります。
大腸がんの遺伝子をもった細胞が発生しても、便通の良い人の大腸では発症しないかもしれませんが、便秘している人の腸では発症するかも知れません。
肝臓がんのDNAをもった細胞が発生しても、大酒飲みでなければ肝臓がんにならないかもしれないが、大酒飲みなら発症の確率が高くなります。

このように、多くのがんは生活習慣病なのです。