小林製薬の紅麹サプリを巡る問題では、4月3日時点でサプリ摂取後に腎疾患などが疑われる5人が死亡、入院者数は188人、医療機関を受診した人は1058人と1000人を超えています。
去年4月から10月に製造された「紅麹」原料からは「プベルル酸」が検出されていて、3商品のサプリが回収対象となっています。
消費者庁は、機能性表示食品として届け出ていたサプリの安全性について再検証し、4月5日を期限として回答するよう小林製薬に求めていました。
4月5日、自見英子消費者・食品安全担当大臣は小林製薬から再検証についての報告があったとしたうえで、「有害実証や健康に影響を及ぼす可能性を示唆する報告は認められなかったが、
当該製品の一部で現時点で因果関係が否定できない健康被害の報告が多く報告されたため、厚生労働省が原因追及を行っている最中であり、このような中で安全に摂取できると評価することはできないと考えている」などとの報告であったと明らかにしました。
小林製薬は紅麹原料を52社に販売していますが、そこからさらに原料を購入している食品メーカーなど173社に対して「過去3年間に健康被害がなかったか」などについて、自主点検し厚生労働省に4月5日までに報告するよう求めていました。
厚生労働省は、173社について、自主点検の報告を受け、いずれの企業からも健康被害などに該当する結果は得られなかったと発表しました。
こうしたことから、厚労省は現時点で小林製薬のサプリ3商品以外で食品衛生法で定める有毒なものもしくは有毒なものが含まれる疑いがあるものはなかったと判断したということです。
サプリの原料となる「紅麹」は小林製薬の「大阪工場」で製造されていましたが、去年12月に老朽化を理由に廃止され、その後、使われていた製造ラインは和歌山県紀の川市にある関連会社の工場に移されています。厚生労働省などは3月30日と31日の2日続けて、小林製薬の「大阪工場」と和歌山県紀の川市の関連会社の工場へ立ち入り検査を行っていました。