現実と戦えば戦うほど彼は死の香りを濃くしていく。



時々手招きをする。



ほら、極端な肯定と否定を内在させたあいまいな信号をよこしてる。



彼は自分が特別だと信じたくて出口をふさいだ場所にいる。



そこで、「不思議」という名の変わらぬ思考を繰り返す。



真実が見えても彼の姿が消えないのは、同じように憧れているから。



さあ、断ち切る準備を。



生きるのだ。