何気なく手にした雑誌で若者の引きこもりについて
社会学の視点から大学教授が論じている記事が目に入り
おもわず引き込まれて読みました。

書いているのは東京農工大で社会学を専門に教えてこられた
亀山純生という方で
そういった環境ゆえだとも思いますが
大雑把な結論から言うと
若者が孤立化(=ひきこもり)から脱出するには
農の復権が不可避 というものでした。
すなわち農業に直接参加し関わることで
引きこもりの若者が社会性を取り戻すことができる
ということです。

一見アクロバティックに論理が飛躍しているようにも感じましたが
社会学的または倫理学的に分析された記事は
読み進めてみれば納得できる箇所もあり
唯一無二・不可避とは言えないかもしれないけれど
一つの大きな可能性として
引きこもった若者が農業を通じて
再生していくというプロセスは大いにあり得るなと感じました。
そういえば以前にこのブログ記事でも取り上げた
アンダンテという映画やその原作はまさにそういったものでしたしね。

ここで論じられている孤人化した若者とは
ネットができて多少のお金があれば
他者と顔を合わせずとも意外と居心地よく
孤独感なき孤立状態にある人たちのことだそうで
都市の独居老人の方たちの悲しくみじめな孤立に対し
明るい孤立などとそこで記されていましたが
家庭のなかにあって日々不登校と向き合っていたものからすれば
本当に明るい孤立なのだろうかと首をかしげる部分にありましたし
やや浮世離れしている感は否めませんでしたが
引きこもりの方たちにとってこういう選択肢が
常に世の中に用意された状態になっていれば
良いだろうなぁ と思いました。
それも入りやすく目に付く形で。

もちろんそれを選択するのは本人であり
周りが強制的にやらせても意味はないというのは
農に限らず言えることでしょうが、、、、

このインタビュー記事は
なぜ農なのか?なぜ学校などの学びの場では
ひきこもりの問題解決できないのか という問いに
質問形式で答えている箇所が又面白かったので
時間があればその部分も書いてみたいと思います。

もしご興味持たれた方がいれば
直接こちらの記事をご覧ください。

月刊東京 通巻351号
特集 亀山純生氏インタビュー
    文明論的「社会問題」としての
    <若者>の<孤人>化