生え際を温めながら頭頂部のツボを刺激する
たくさんの女性が、薄毛や抜け毛、白髪などの髪の悩みを抱えています。特に、40代から50代の女性にとって、髪の悩みはとても深刻なもの。薄毛や白髪になると、実年齢より老けて見えてしまうからです。頭皮に関しては女性の方が悩みは深刻であることが多いです。
薄毛は、高齢となってかなり進行してからでは、なかなか対処できません。、髪の悩みは、少しでも早いうちに適切な対処法を実施しなければいけません。今回は、私がお勧めしている、皆さんにご好評をいただいている「椎乃式温熱ツボ刺激」のやり方をご紹介しましょう。
この温熱ツボ刺激は、男女を問わず効果があるものです。ですから、女性だけでなく、薄毛や白髪で悩む男性のかたにもぜひ試してほしいのです。
このツボ刺激は、入浴中に行います。まず、ハンドタオルを2枚用意し、50度くらいの熱いお湯でよく温めてしぼります。次に、浴槽で楽な姿勢を取り、前頭部と後頭部のそれぞれの髪の生え際に熱いタオルを当てて温めます。温める時間は5分問。
タオルが冷めてきたら、すぐにタオルを温め直してください。さらに、タオルで2箇所の生え際を温めながら、頭のてっぺひやくえんの「百会」というツボを指刺激します。
百会は、左右みけんの耳の穴を結んだラインと眉問の中心から頗のてっぺんに向けたラインが頭上で交わるところです。自分で押しやすい指を使い、押したり離したりして5分問刺激します。入浴中、このツボ刺激を5分問×2 セット行ってください。
ホルモンの分泌を促して育毛効果を高める
では、この温熱ツボ刺激が、薄毛の改善になぜ役立つのかをご説明しましょう。第一に、頭皮の血行を促進します。薄毛に悩むかたの頭皮に触れてみると、頭皮が非常にかたくなっています。これは、頭皮の血行が悪くなっている証拠です。
頭皮の血行が悪ければ、頭皮の毛根にも十分な酸素と栄養が行き渡らず、毛の育成が停滞します。前頭部と後頭部の生え際を温めることと、百会への刺激によって、頭皮の血行を促進させ、育毛を促すことができます。
第二に、自律神経の働きを整える効果です。更年期になると、女性ホルモンが急激に減り始めます。なかでも、女性ホルモンの1つであるエストロゲンは、髪の毛の成長を促す働きがあります。このエストロゲンが減少することは、薄毛を引き起こすことにつながるのです。
特に、閉経時にホルモンバランスの乱れが大きくなれば、抜け毛や白髪といった髪の老化現象がより進行します。エストロゲンの減少は避けられませんが、だからこそ、ホルモンバランスの乱れを正し、できるだけホルモンを分泌させることが重要です。
そのために役立つのが、後ろ首の生え際を温めることです。これにより、自律神経を刺激し、ホルモンバランスを整えることができるので、育毛効果は高まるでしょう。
また、百会への刺激は、ストレス解消の効果があります。ストレスは、薄毛の有力な原因です。ストレスによって自律神経の働きが乱れれば、頭皮の血行が悪くなり、毛根部に酸素と栄養が行き届かなくなるからです。また、ストレスによって睡眠不足や内臓機能の低下が引き起こされることも、髪の健康のためにはよくありません。
実は、百会は、万能の特効ツボといえるものです。このツボへの刺激は、ストレス解消にも大いに役立つのです。同時に、入浴して首をよく温める行為自体も、ストレス解消に役立つはずです。
これまでお話ししてきたように、椎乃式温熱ツボ刺激は、これらの作用によって、髪の状態をよい方向へと導くことができます。入浴中に簡単にできますし、非常に気持ちのよいものです。お金もかからず、毎日続けやすいという利点もあります。髪が薄くなった、白髪が増えてきたとお悩みのかたは、ぜひ試してみてください。