小説家の一日目
『小説家と』
それは、なんてことはない普通の日だった。
私ーー佐伯さや香は、小説のネタを探すために当てもなくブラブラと散策していた。普段は近くのコンビニやスーパーと家との往復だけだが、ネタ探しのときは遠くまでボチボチと歩くことが多い。服もいつものジャージではなく、ちょっとお洒落をして。
進む方向はそのときの気分で、あちらこちらに視線を向けながら。あ、パンツ見えた。
そんな、普通の日から非日常を探していた日のことだった。
いつの間にか懐かしい雰囲気のする場所に来ていた。
少し寂れた公園。
そういえば、実家の近くにも似たような公園があったわね。きっとそこと重なったのね。
そんな公園のベンチに何かが横たわっていた。
(話のネタになるかな)
そんな軽い気持ちでベンチに近づいた。
それがその子との出会いだった。
