2024年3月12日


~もう33年も前の話~

大好きだった祖母(父方)が癌でこの世を去った日がまもなくやってくる。

享年75歳、始まりは突然の黄疸だった。

市内の総合病院に緊急入院、最初はベッドで会話出来る程だった。

当時俺は中学3年生、志望校を目指すために受験勉強のラストスパートだった。

なんとか志望校に合格し、合格通知を見せに行ったらニコッと微笑んでくれた。

しかし入院当時の元気さは殆んどなく、かなり衰弱していた。

その後数週間もしないうちに容態が急変、もしかしたら明日が峠という時に親父に病院から呼ばれ、自転車を必死こいて漕いで病院に向かった。

ベッドの上にはいろんな機械を繋がれ、苦しそうに呼吸している祖母、見るのも辛かった…

翌朝、祖母は天国に旅立った。

冷たくなった祖母の手、悲しみよりも現実を受け止められない程の喪失感に襲われた。

後で聞いた話では、死因はまさに今の俺と同じだった。

その他にも、癌に罹患し治療の甲斐なく助からなかった方々を大勢知っている


「俺もそうなってしまうのか???」


妻からLINEが来て、子供達がLINEムービーで話したいとの事。

次女や長男はあどけない表情でカメラに向かって手を振ってくる

次女、本心は会いたいのかなぁ…

前回なんか「パパ~」って嬉々と抱きついて来た次女

平静を装いつつも学校で起きた事を嬉しそうに話してくる長男

照臭いのか知らんけど、「パパ元気?」と長女

こっちからかける言葉も見つからず、「宿題やったか?」

「ママに負担かけないようにな」



消灯時間を過ぎ、床に入った俺は悪い方悪い方と考え込んでしまう

「妻と子供達を置いて今死ぬわけにもいかない!」という前向きな考えと

「本当に俺は助かるのだろうか?」

という後ろ向きな考えが何度も交錯してしまう。

そうしているうちに、涙が止まらなくなってきた。


そんな中、入院のしおりに書いてあった「癌サポートセンター」

そこは癌治療をはじめ、お金の事や今後の生活について専門の看護師さんからカウンセリングを受けられるとのこと。

明日の検査は血液検査だけなので、検査終わったらサポートセンターに行ってみよう!

見学だけでも行ってみよう

なんぼ男だって泣くことはある!悩みを聞いてもらう権利ぐらいある!

何か気持ちの整理がつくかもしれない


朝が待ち遠しくなってきた