陶磁器の代名詞にもなった「瀬戸物」の街として知られる愛知県瀬戸市。戦後間もなく陶磁製の置物(ノベルティー)で世界有数の産地だったことはあまり知られていない。今は国内向けに細々と作られるだけになった「セト?ノベルティー」の魅力を後世につなぎたいとする人が集まり、同市で企画展が始まった。
愛知県陶磁美術館(同市)で8月17日まで続く「魅惑の陶製人形」(朝日新聞社共催)。今年は、同市でノベルティー制作が始まって100年とされる節目で、瀬戸産に加え世界の陶製人形など計約120点が展示されている。
セト?ノベルティーは、良質な粘土を生かした緻密(ちみつ)な加工が特徴で、一時は瀬戸の基幹産業として隆盛を極めた。昭和20年代後半から30年代には、ほとんどが一大需要先だった米国に輸出され、急速に売り上げを伸ばした。地元組合が輸出した陶磁製品のうち6割を占めたとされる。