知床に生息するシマフクロウについて、環境省は11日、羅臼町で開かれた知床世界自然遺産地域科学委員会で、この10年間、遺産地域内では10つがいの安定状態が続き、繁殖成功率が低下していることを報告した。生息数は飽和状態になっているという。
環境省によると、遺産地域のシマフクロウは2005~14年に毎年10つがいが形成され、計39羽が巣立った。繁殖成功率は10年まで50~30%で推移し、毎年7~4羽が巣立ったが、11年以降は繁殖成功率が20~10%に低下、巣立ちも年1、2羽という状態が続いた。
つがいの数が安定していることから、環境省は「飽和状態が続いている」とみる。繁殖成功率の低下については、大雪や暴風雪など厳しい気象条件が指摘されるが、シマフクロウ環境研究会の竹中健代表は「ここで生まれた若い個体との競合やエゾクロテンの捕食も要因にある」と話す。