リクを頂いて早2ヶ月・・・どんだけ待たすんだ自分(^ω^)←

学パロの続きです!

前編はこちら


では下スクロールでどぞ!










































 風のように廊下を駆け抜けるバッシュとルートヴィヒ。

 そのBGMとして流れるのは非常ベルの音だ。

 彼らの少し後ろにはリヒテンシュタインと菊が続く。さらにもっと後ろから、フェリシアーノがだらしなく走りながら「待ってよ~」だの「ね、ちょっと休憩しない?」だの言っているが、聞く耳を持つ者は居ない。

「職員室まであとどれくらいだ?」

 あんなに走っても息切れひとつしないルートヴィヒが尋ねた。

 同じく落ち着いた呼吸でバッシュが答える。

「もうすぐだ。職員室にある管理パネルで出火場所を特定できる」

「よし、急ごう」

 と言うと、二人はさらにスピードを上げた。

 後ろのリヒテンシュタインと菊はやれやれといった感じで足を止めた。

「出火場所の特定は彼らに任せましょうか」

 菊はそばにあったベンチに腰かけ、一息ついてから言った。

「そうですね・・・」

 リヒテンシュタインが肩を激しく上下させる。

 菊は座るよう促すと、リヒテンシュタインは菊の右隣にストンと腰をおろした。

 それから遅れてフェリシアーノがベンチの前までたどり着いた。

「あっ!ズルいよ菊~。リヒテンちゃんの隣に座るなんてさぁ」

 と言いつつ、リヒテンの右隣に座る。

「そうだ。お二人が戻るまで時間があるでしょうし、取材をさせていただいてもいいでしょうか?」

 菊はブレザーのポケットからサッとデジタルカメラを取り出した。フェリシアーノもそれに続こうと、ブレザーのポケットに手をつっこんでメモ帳を取り出そうとしたが肝心のそれが見つからない。

「あれ~?おっかしいなぁ」

「メモ帳をお探しなら、ズボンのポケットを見てみてはどうです?」

 菊が微笑みながら言った。フェリシアーノのズボンのポケットからはメモ帳が半分ほど顔を出していた。

「あったぁ!さすが菊!」

「それでは、取材を。」

「えっ、あ・・・はい!」

 リヒテンシュタインはちょっと恥ずかしそうにしながらはにかんだ。

 すかさず、菊がシャッターをきる。その俊敏さに少し驚かされる。

「ではっ、生徒指導活動はいつもどんなことをしているのですか?!」

 フェリシアーノが改まった口調でリヒテンシュタインに詰め寄った。リヒテンシュタインは少し後ろに仰け反りながらも、淡々と答える。

「お兄様と一緒に生徒の方を指導しております。制服の乱れですとか、危険物の持込ですとか、そういうのを取り締まっています」

「今までに手がかかったことは何ですか?」

 菊が口を挟んだ。

 リヒテンシュタインはそうですね・・・、と呟いてから顎に軽く手をあてた。シャッターチャンス。

「ヤオさんが可愛らしい動物を籠に入れてしょっていらっしゃったりですとか、あと・・・、その、フランシスさんがその・・・は、裸でうろついていたりですとか・・・」

 そう言ったとたん、リヒテンシュタインの顔が紅潮した。またもシャッターチャンスだ。

 菊がカメラを構えた瞬間、肩をつかまれ、ぐいと後ろに引き付けられた。

「本田。貴様何をしているのだ」

 バッシュが怒りで顔をひきつらせながら尋ねた。

「その・・・取材を、ですね」

 嘘をついているわけでは無いのだが、何となく口ごもってしまった。

 そこへルートヴィヒが姿を現した。

「出火場所がわかったぞ。中庭付近だ」

「ほ、ほら、出火場所も分かったことですし、行きましょう」

 菊はうまい具合にはぐらかすと体勢を立て直し、ベンチから立ち上がる。リヒテンシュタインもそれに続く。

 一行が中庭に向かおうとするが、フェリシアーノはまだベンチに座ったままだった。

「おい!何をしている!早く行くぞ!」

 ルートヴィヒが声をかけるが、フェリシアーノは答えずに手を動かしていた。

「フェリシアーノ!急げ!」

「よしっできた~」

 手に持っていたメモ帳を目の前にかざすと、それを乱暴にポケットにつっこんだ。

「ほら、行くぞ」

 5人は中庭へと走り出した。






 *





「げっ!」

 帰路につこうとしていたギルベルトは素っ頓狂な声を上げると、ぴたりと足を止めた。

 ブレザーのポケットに手を突っ込んでみる。無い。反対側。無い。

 ズボンのポケットの中も弄ってみるがやっぱり無い。

「くっそ・・・教室かよ」

 ギルベルトは首の後ろを掻くと、くるりと方向転換してもと来た道を引き返していった。






*





 中庭の隅、それは激しく炎を上げ、ゴウゴウと音を立てていた。周りを黒いものが宙を舞っている。

「こ、これは・・・・・・」

 バッシュはゆっくりとした足取りで火元に近づいていった。

「なんてことだ・・・・・・」

 ルートヴィヒは呆れたように首を左右に振っている。

「まさか、これが・・・・・・」

 菊はごくりと息を飲んだ。

 フェリシアーノも火元に近づいていき、覗き込むような姿勢でそれを見た。

 そのとき、ポケットから何かが火の中へダイブしていった。

「あっ!俺のメモがぁ~!」

 そんなフェリシアーノを気にもせずに、バッシュが口を開いた。

「リヒテンシュタイン、これが何に見える?」

 バッシュは背後に居るであろう妹に静かな口調で尋ねる。その背中はどこかうな垂れていた。

「えっと・・・」

 リヒテンシュタインは言うのを躊躇ったが、顔を上げてきっぱりと答えた。

「焚き火、に見えます」

「ああ、焚き火だな・・・」

 ルートヴィヒが頷いた。

「焚き火ですね・・・」

 菊はどこか遠い目をして言った。

「焚き火だね~」

 フェリシアーノはいつものへらへらとした顔で言った。

 バッシュはぐっと拳を握り締めて叫んだ。

「誰だこんなところで焚き火をしたのはーーーーーっ!!!」

 

 菊は水道でバケツに水を汲むと、未だパチパチと音を立てて燃えている焚き火にぶちまけた。

 焚き火はジュッと音を立てると、たちまち火は消え、白い煙が立ち上った。

 バッシュは大きなため息をついた。

「まったく、この張り紙が目に入らんのか・・・」

 視線の先には、生徒会が作った『火気厳禁』と書かれたポスターがある。イラストが妙にかわいらしい。

「まあまあ。大事にならないで済んだじゃないですか」

 菊がたしなめる。

 フェリシアーノは近くにあった長い枝で火の消えた焚き火の山をつつきはじめた。

「でも、誰が焚き火なんて・・・」

 リヒテンシュタインがぽつりと呟いた。

 そのとき、5人のものではない足音がこちらに近づいてきた。全員が振り返る。そこに居たのは、

「─兄さん!」

 ルートヴィヒが声を上げた。

「よう、ヴェスト」

「どうしてここに・・・」

 弟の質問に、ギルベルトは飄々とした面持ちで答えた。

「教室に家の鍵忘れちまってよ、取りに来たってわけだ・・・ってげ!バッシュ!」

 ギルベルトはバッシュを目にしたとたん、ルートヴィヒの背後に隠れたが、バッシュは気がついていないようだ。

 バッシュは足元の焚き火のあとを見つめて考え事をしている。

 ギルベルトはルートヴィヒの背後からバッシュの見ている焚き火を見て声を上げた。

「お?その焚き火・・・水かけちまったのか!」

 ギルベルトは焚き火のあとに駆け寄った。

 フェリシアーノから枝を奪い取ると、焚き火の山を乱暴にかき回す。

 すると、何やら手ごたえがあったようで、枝を山から引き抜いた。すると、その先に刺さっていたものは─

「ジャガイモだ~」

 フェリシアーノが言った。

「あーあ、濡れちまってる」

 ギルベルトは濡れたジャガイモを枝からはずす。

「どうしてジャガイモが・・・ああ、なるほど」

 菊は手をポンと打った。新聞部室での会話を思い出したのだ。

「どういうことだ?」

 バッシュが眉間にしわを寄せて菊に尋ねた。

「実は、かくかくしかじかでして・・・」

「それで分かるのか?」

 と、ルートヴィヒがすかさず突っ込みを入れた。

「なるほど。それでヴァイルシュミットが・・・」

「いや、分かるのかよ」

 ギルベルトも突っ込んだ。

「では、焚き火をしたのはギルベルトさんなのですか?」

 リヒテンシュタインがギルベルトに尋ねる。答えはイエスだ。

 その隣でバッシュはわなわなと怒りに震えていた。そしてギルベルトに向けて吼えた。

「貴っ様あああああああああああ!!!!」

 バッシュは飛び掛らんばかりにギルベルトめがけて突進した。

「うわああああああっ、ちょ、そのくらいで怒るなって!」

「銃弾100発お見舞いしないと気がすまないのである!!」

 二人は中庭を飛び出し、怒声と、叫び声は遠く離れていく。

「お兄様ったら・・・」

 リヒテンシュタインは困ったように微笑んで、二人の後を追いかけていった。

 中庭には、新聞部の三人が残された。

「これで一件落着、ですね」

 菊はやれやれといった風に呟いた。







* 

 





 次の日の生徒会室に、ローデリヒとルートヴィヒ、そしてエリザベータの姿があった。

「何です、この新聞は」

 ローデリヒは机の上の壁新聞に目を落として言った。

「いや、そのだな・・・なんと言えばいいのか・・・」

 ルートヴィヒは申し訳なさそうに口ごもる。

 せっかく取材したメモは、フェリシアーノが焚き火の中に落として燃えてしまった。菊のデジタルカメラはメモリーカードが入っておらず、保存されていなかった。そして自分が持っていったテープレコーダーはというと、火事騒ぎでそれどころじゃなかった。

「言い訳は結構です。内容が子供じみているとは思いませんか?第一、こんな内容は壁新聞にふさわしくありませんよ」

 ローデリヒが一気にまくしたてる。気のせいか、ルートヴィヒが小さく見えてしまう。

「あら、そうですか?」

 そこに口を挟んだのはエリザベータだった。

「私好きですよ。かわいらしいじゃないですか」

 エリザベータが微笑みかけた。ローデリヒはバツが悪そうに視線を泳がせる。

「はぁー。仕方ないですね」







*






「見てみぃフランシス。壁新聞新しくなっとんで」

 アントーニョが職員室廊下の掲示板を指差して言った。

「おっ、ホントだ。何だこの石ころみたいなやつは」

「さあ?何やろなぁ」

 特集の見出しはこうだ。 


【日本の心、折り紙の折り方】







 


 

 

 











□あとがき□

長々と読んでくださってありがとうございました!!

前後編続けて読んでみるとちょっと変なとこもあるような気がしますが気にしない方向で。

ギャグということで考えさせられましたが何とか収拾がつ・・・い・・・た?と思います(

リクしてくれたyakoちゃん、めガね。ちゃんありがとう^^

最後ちょっと適当になってますが4時間頑張ったよ!


よかったら感想おねがいしまーっす