ゆく年くる年　壱

2012,01,06　夕刻
衝撃をもって宙に飛ばされたおいらは
汚れた歩道に叩きつけられたあと
深い海に沈んだ

明滅する意識
激痛で眼が醒め
激痛で気を失うことの繰り返し

深海の底で
「声」だけが
聴こえている状態

目の前がひと際明るくなったとき
周りの「声」に
呼び戻された

助かっちゃった

一命を取り留めちゃいました

これがにゅいんちゅのスタート

人生初の長い長い入院生活
いろいろ知ることになる

動かない脚
痛くない皮膚
壊れた臓物と骨

大変だなあ
と思った

勘違いだと知らされた

本人以上に周りのほうが
大変なんだってさ

知らなかった

動く脚
痛い皮膚
壊れてない臓物と骨
全部揃ってるひとのほーが
大変だとは

ホント？

知らなかった

障碍者にさせられて覚えたこと
悪いことしてないのに
謝ること

今日も生かせてもらったことに
感謝すること

そして
今までの自分がいかに
傲慢だったか
とゆーこと

歩けない身体になって
去ってくひとがおーくて

ホント

今までの自分がいかに
自己中心的な思考で
思慮浅く
優しさも欠如

知らなかった

ホントは
知ってたけど

間に合うのか
今からでも生まれ変われるのか
今までの罪を償えるのか

１０８

犬の数では
ない
それは１０１

渋谷・・・・

今夜だけは羊の数でも
ない

謝って感謝する数

今年最後の給食は
おうどんだった

今日のBGV

歩けない身体になっても
かまってくれるひとたちに
感謝

それでわカウントダウン

いーっち

にーっい

cry for the moon

ゆく年くる年 壱

ゆく年くる年　壱