コロナ放電試験器のメーカーのアドフォクスです。皆様いかがお過ごしでしょうか。先日は珍しい金環日食がありました。私もいつもより早起きして見ました。と言っても早起きする必要は無かったのですが、こういうワクワクするイベントがあると勝手に目が覚めてしまいます。(写真) 金環日食肝心の輪になる時間帯は雲が増えてしまったのですが、何とか写真も撮ることが出来ました。久しぶりにワクワクするイベントでした。さて今回は、コロナ放電の持続放電と非持続放電について説明します。何故この説明に入るかと言うと、コロナ放電の話の際に、従来の部分放電試験での話が出て来る事があります。部分放電試験器では今回説明する持続放電と非持続放電の判別はグラフを見て人が行う必要があり、また、一概に何pC以上ならコロナ放電が起きると言えず、この点について理解する必要があります。そこで今回の説明を用意しました。下の図2-13のグラフは横軸が空間に加えた電圧で、縦軸が電極間に流れた電流です。(図2-13) 暗流の電圧-電流特性※ 高電圧工学(槇書店、大木正路著)p48よりまず0~Aの部分では、電圧に比例して電流がI0[A]まで流れます。I0は電極間に浮遊している電子とイオンの量によって決まり、紫外線を当てたり宇宙線の通過量が増えると、このI0は大きくなります。A~Bの区間では端子間に存在する電子とイオンの量が変わらないので、電圧を上げても電流量が変わりません。B点より電圧を上げると、空間中に存在する電子が加えられた電圧によって加速して他の分子に衝突し、電子とイオンに分解させる現象(衝突電離)が起き始めます。更にC点からは電子が固体表面に衝突し、固体表面から新しく電子が放出する二次電子放出と呼ばれる現象が起きます。ここから絶縁破壊が始まり、電流量は指数的に増加します。そして最終的にD点で火花放電に至ります。0~A~B~Cの区間を非持続放電と呼び、C点から上の範囲を持続放電と呼びます。重要なのは、深刻な絶縁破壊をもたらす放電が起きているのはC点から上の持続放電の範囲である、という事です。逆に0~Cでは電流が流れ電荷量が測定されてはいますが、深刻な絶縁破壊には至りません。電荷量が測定されたからと言って、一概に絶縁破壊をもたらす放電が起きているとは言えず、ここが部分放電試験器で電荷量だけを見ても分からないところなので注意が必要です。部分放電試験器では、グラフを見て持続放電が起きた電圧を判別し、絶縁破壊を起すコロナ放電の開始電圧を判別します。ただし、電荷量は商用周波数(50Hz/60Hz)で定義されたもので、インバーター制御などで問題になっている高周波のコロナ放電は電荷量で表現できない点に注意が必要です。高周波と電荷量の問題点は以前の記事「高周波部分放電試験(コロナ放電試験)にて電荷量を表示しない理由」や「高周波の部分放電は電荷量が分からない」を参考にして頂ければと思います。もし質問など御座いましたら、当社アドフォクスのお問い合わせフォームまで宜しくお願い致します。[リンク一覧]・部分放電試験器・コロナ放電試験器 (アドフォクス測定器トップページ)・コロナ放電解説記事(トランジスタ技術2009年3月号掲載)・アドフォクス 御問合せページ・M&M Corporation : Exclusive Agency in Korea・Corona discharge and a partial discharge laboratory (the Korean version)
コロナ放電・部分放電対策室
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