男と女の関係には
さまざまなものがある。

夫婦・恋人・友人…

そして、それぞれにさまざまな感情がある
それぞれがそれぞれに
相手を信頼している。
たけど、時として
その信頼が崩れ、関係が崩壊していく
その信頼は、他愛もないことで崩れる

ほんの些細なひと言…
ほんの些細な行動…
ほんの些細なすれ違い…

一旦崩れた信頼は
なかなか元に戻らない
逆にどんどん深い闇に陥って行く
その闇から逃れようと
新たな関係を求め
それにすがる

僕は数年前、婚外関係を持っていた
数年前といっても
ほんの2年前のこと…
当時僕は離婚して、気が荒んでいた
「女なんかもういらない」とも思っていた
だけど
身体と心は女性の温もりを求めていた
ある女性と知り合いメールのやり取りが始まった

夫との不和・嫁姑の関係・子供の学校・子供のリストカット…

相談に乗っていた
関係を持とうなどと考えていなかった
…ぃや…
どこかで、そんな関係になれたらいいなとは
思っていたかもしれない

初めてあった日、身体を重ねた
それ以降
逢う度に身体を重ねた…

割り切った関係だと思っていた

僕は温もりを求め
彼女は安らぎを求めていたんだろう
身体を重ねることで
それの対価としていたのだと思う…

ある日
ふと思った。
ひょっとして別れた元かみさんも
同じように安らぎを求めていたんじゃないか…と
仕事がら朝寝ている間に出かけ
夜も寝静まってから家に帰るような日々が
新婚当初からずーっと続いていた
ほとんど家庭を顧みなかったといっていいほど
僕は外に出ていた…
当然のことだが
徐々に夫婦の会話は少なくなっていった
休みの日も、外には連れ出すけど
連れ出すこと
それだけで満足している自分がいた…
きっと、寂しかったのだろう

そう思ったとき
婚外関係に疑問を持った

「こんなことしてていいのか…」と

ましてや、向こうの娘がリストカットを繰り返してる
とかいうときに
僕は、その母を子どもから離している
そうしている自分に

「お前、なにやってんだ」と

自分に対する怒りにも似た感情が沸き起こった
でもその一方で
身体を重ねて得られる温もりに
すがっている自分もいた…

「向こうもわかってることだ。今のまま続ければいいだろ」

そう呟く自分もいた…

男は所詮身体だけの関係で満足する部分がある
だけど
女性は、僕が思うに心が先に動く
一旦心が動いた女性は
元の男のもとへは戻らない
たとえ戻ったとしても
それは表面だけになるのだろう
よくはわからないけど…

互いに好きあって結婚したのに
何かのきっかけで
心のすれ違いが起きる
男と女の関係は
理屈では計り知れない動きを見せる

だけど
男はもっと知るべきだ
一旦離れた女性の心は二度と戻らないことを…
そして
男はもっと知るべきだ
自分の家庭と相手の家庭の良好を保ちつつ
婚外関係を続けることなど出来ないことを…
男はもっと知るべきだ
男のように性欲処理だけで
女性は男に抱かれないことを…