Les fourchettes sont en vacances.
フォークはヴァカンスに行っちゃったよ。
ではなくて、
Les fourchettes sont voyagees.
フォークは旅行に行っちゃったよ。
でした。ごめんなさい。まあ、意味はどちらでも同じだと思いますが。
よく、引き出しを開けてお望みのものがないときは、「○○は旅行に行っちゃった」というんですよ。
やっぱり、寝る前にブログを書くと記憶が曖昧で間違いますね。
では、もう一つとっておきの話を。
今回のパリ・オリンピックでもフランスを紹介する番組で、「♪ オー、シャンゼリゼー、オー、シャンゼリゼー」という歌が流れていましたけど、あれを
「おお! シャンゼリゼー。おお! シャンゼリゼー」
だと思っていませんか? 英語だと、
「Oh ! Champs-Elysees. Oh ! Champs-Elysees.」
つまり、「おお」の部分が感嘆詞、感動して「おお、シャンゼリゼ通り!」といっているのだと思っていませんか? 実はフランス人にもわかっていない人が多いとフランス人の先生がいっていましたね。(私の話でよく出てくる「フランス人の先生」とは、ガブリエル・メランベルジェ教授です。もうお亡くなりになってしまいましたが、とてもお話が面白い先生でした。)
実はこうなんですよ。
Aux Champs-Elysees, aux Champs-Elysees !
この「aux」というのは、「オ」と短めに発音して、英語でいえば「on」とか「in」に当たる意味がありますね。つまり、「シャンゼリゼにおいて」、「シャンゼリゼでは」という意味なんです。そのあと歌詞が何と続くか忘れてしまったけど(フランス人も最初の出だししか知らない人が多いから間違う)、「日光だとか何とかだとか、あなたのお望みのものはすべてありますよ」という感じで歌詞が続いていくわけですね。つまり、「シャンゼリゼ大通りには何でもあるよ」というのが歌詞の意なんですね。それで「Aux Champs-Elysees !」となるわけです。
ちなみに、この「Champs-Elysees」というのをアメリカ人が「チャンプス・イライジーズ」と発音して、「チャンプス・イライジーズはどこか?」としつこく聞かれて閉口したというフランス人の話を日本人の先生が聞いてきたといっていましたね。
「あなたがおっしゃっているのはシャンゼリゼですか?」
「ノー、ノー。チャンプス・イライジーズ」
「だから、チャンプス・イライジーズというのはシャンゼリゼなんですよ」
「ノー、ノー、チャンプス・イライジーズ」
といって話が全然進まなかったそうです。「どこでも英語が通じると思っているアメリカ人」といったところですかね。
ちなみに、「シャン」は「畑」、「エリゼ」というのは古代ギリシャ語の「エリュシオン」、つまり、「天国、冥界」といった意味だったかな。