今日は、お勧めの本を紹介するコーナー📖

6月頭にKADOKAWAグループのシステム障害がありました。

複数のサーバーにアクセスできないとのことで、ニコニコ動画や出版流通に影響が出ましたね。

7月末まではダメだとのこと。

この期間に新刊が出る作家にも被害が及んでいるわけで💦

サイバー攻撃が原因と言われていますが、復旧頑張ってくださいとしか言いようがありません。

発売週に注文できない、特設サイトが開けないなどの報告もあるそうです。

重版がかかっても追加発注できないトラブルも。

新人作家はその１冊が売れないと消えるかもしれない事態なわけで、深刻な問題ですよね😭

ラインナップを見ると強力だっただけに、頑張ってほしい🥺

角川はラノベにも強いレーベルで、電撃大賞も主宰している出版社です。

でかいからこそサイバー攻撃を受けたのでしょうが、被害者側が悪いわけではありません。

早い復旧を願っています。

それでは本日の１冊目は、小説から。

三日市零さんの『復讐は芸術的に』です！

デビュー作『復讐は合法的に』の続編ですね✨

合法的に復讐する裏稼業をやっている弁護士が活躍する話です。

悪質なグルメ系YouTuberの恨みを買い、嫌がらせを受ける定食屋に現れたのは絶世の美人・エリス。

店主の依頼を受けてYouTuberを返り討ちにしたエリスは、自身を合法復讐屋と名乗る。

ブラック企業の死亡事故、柴犬の虐待事件。

さまざまな依頼人の復讐を請け負うなかで、予想外の事件に直面する。

元恋人への復讐を依頼してきた青年が、殺害容疑をかけられたのだ。

復讐譚は数多く出回っていますが、ただスカッとするだけではない推理ものの面白さがあります🤗

主人公は女装趣味があり、小学生の秘書を子役扱いにしてグレーな状態で弁護士やってるんですよ。

デビュー作の時も書きましたが、キャラ立ちがすごいです🤯

短編連作の形を取っており、一つ一つの話はありがちで今時の話かもしれません。

そこをじっくり読ませるのがうまさ。

ところどころに挟まる蘊蓄も心地いいです。

まだまだ続編行けそうなので、これからにも期待したいですね！

続いて２冊目は、小説から。

秦建日子さんの最新作『Across the Universe』です！

サイレント・トーキョーとして映画化された『And so this is Xmas』、舞台化された『Change the World』の続編にして完結編ですね🤗

前作で天羽史刑事が失踪し、東京ドームでテロが起きた後の話。

再び錦糸公園で殺人事件が起きる。

天羽史刑事が発見されるが、事件の記憶はない。

やがて、事件はすべてが繋がっていることを知る。

Dこそが重要だ。

秦先生の作品の特徴というか、視点や時系列が入り乱れた構成になっているのでわかりづらい欠点はあります💦

これ誰の視点？って箇所もありますし😅

ただ、前作までなかった西暦の表記がなされていて、三部作の時系列は分かりやすくなっているかなと。

1作目はパニック小説、2作目は警察小説な感じでしたが、今回は警察小説を装いながらSFを描いているんじゃないかなと✨

伝えたいテーマはすごく伝わってきます。

視点を絞ってじっくり読みたかった感はすごくありますが。

1作目と2作目を振り返るようなシーンも多用されているので、今作から読んでも楽しめるはず。

時系列が渋谷や前作までの事件の頃に戻る場面が多いので、それは前作までに書いたほうがよかった気も🙄

3作読んで立体的に浮かび上がるような仕掛けなんですかね？

電話をかける、繋がらない、電話をかける、繋がらないのように繰り返しで緊迫感出すのが上手いなと✨

小出しに情報を出していってじわじわくる構成もよく、計算されたプロットが浮かび上がってきます🎵

1作目を読み終えた時点であの人は生きているから展開する『リカ』シリーズのような話になるのかと思っていましたが、いい意味で期待を裏切られました😂

個人的には舞台観に行った2作目が一番好きですが、今作も不思議な味わいがあって一気読みできました。

最後に３冊目は、こちら。

久しぶりに新書から唐木厚さんの『小説編集者の仕事とはなにか？』です！

タイトルのまま、ミステリー小説の編集者の仕事から、これからの小説の未来を考える本。

昔俺もマスコミ志望で出版社の編集者もいくつか受けたので、懐かしくなりました😳

今は断然支えるよりも自分が書きたい欲のほうが強いですけどね。

圧迫面接で、本当は書きたいんじゃないのかと面接官に質問されたことがありましたが、あれ正しかったんですよね😅

著者の編集者としての経験の部分が興味深かったなと🙄

メフィスト賞は作家目指すようになってから知りましたが、尖った作品が多いんですよね(笑)

京極夏彦さんや辻村深月さんなど著名なビックネームとの出会いの話が面白かったです。

編集者ならではの視点が書かれていて、編集者を目指す人は目を通してイメージしたほうがいいかも？

作家志望者向けにも視点の話が役に立つかな？

大抵の人は知ってる話だとは思いますが💦

本離れの理由に書き言葉を挙げているのは新鮮に思いました。

小説市場が賑わってくれないと、作家の間口が狭くなってしまうので、編集者にも頑張ってもらいたいと感じましたね。

今回は、こちらの３冊を取り上げました📚

それでは次回をお楽しみに💙

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