広島のグラフィック&Webデザイン 販促と笑顔のお役に立ちます 阿瀬川デザイン ハッピーデザイニング -99ページ目

フォントの使用権について

先日、後輩デザイナーから、
フォント(書体)データの使用権について質問がきたので
その話を少ししたいと思います。


その前に、
デザインとフォントについて少しお話します。


デザインをしていく上において、
フォントというのは最も大切なものの一つです。

上手に作れば少ない書体でも
とてもきれいなデザイン物を作ることができますが、
通常我々は、多くの…数百種類の書体を持ち、
その中からその都度最もデザインに合った書体を
厳選し、使います。


フォントを、使用する上での契約で分類すると
次のようになると思います。


(1)完全買い取り

(2)使用権の期間限定購入

(3)無料、但し商用使用は不可

(4)無料、個人使用・商用ともに可





プロ用の書体データの制作・販売元としては
「モリサワ」「フォントワークス」
「ダイナフォント」「アドビ」などがありますが

私が仕事を始めた20年ほど前には、
全てが買い取りでした。

1書体、数万円もしたものです(T_T)
それを泣く泣く何書体も買って、入れました。


その後、フォントのデータ形式も変わってきたり
値段も安くなってきました。

そんな中…10年近く前だったでしょうか
フォントデータの最大手「モリサワ」から
“ パスポート ” という、1年契約で
モリサワの全書体を含む約500書体を使用できるという
サービスが登場しました。

私はその発売当初からのユーザーです。

モリサワパスポート http://www.morisawa.co.jp/font/products/passport/



同じような年間サービスが「フォントワークス」からは
LETSという名前で出ています。

フォンタワークスにはロダンやユトリロという
芸術家の名前を付けた良い書体があるのですが
私はあまり使っておりません。

フォントワークスLETS http://www.fontworks.co.jp/lets/


プロのデザイナー、デザイン事務所の多くは、
こういうフォントの年間契約に
加入しているのではないかと思います。


さて。


最初の後輩からの話に戻ります。


彼の質問は、

「仕事で作っている雑誌(子育てママ向けの雑誌)で
使いたい、とても可愛いフォントをみつけました。
使いたいのですが、大丈夫でしょうか」

デザインやMac関係の雑誌にはよく付録のCDが付いていて
その中に、いろんな変わったフォントが入っていたりします。
後輩がみつけたのも、そういうものの一つのようでした。


答えは単純で

「必ず使用許諾についての説明があるはずだから、それに従って」

ということです。


付録のCDについているフォントデータは、ほぼ全てが無料のものです。

ただし、使用については、
あくまで個人が楽しむレベルで使う「個人利用」ケースと、
デザイナーが仕事で使ったり、
自分のお店や会社のチラシに使ったりする「商用」のケースと、
二つに大別されます。

「商用不可」とされている場合も少なくありません。
その時に、デザイナーが仕事に使ったり、
個人でも自分のお店の宣伝に使ってはいけません。


後輩は、「黙って使ってはダメですよね…」
と言うので (オイオイ(+_+))

「黙って使っても、現実問題、ばれる可能性は極めて低い。
でも、万が一ばれたら、会社の問題になるし、賠償も含め
会社全体がとんでもないダメージになる可能性もある。

そもそもそれ以前に、デザイナーとしてのモラルとして、
それは思ってはいけないこと」

と言っておきました。


フォントだけでなく、ネットに載っている写真、イラスト、
あるいは誰かの言葉…等々
著作権に引っかかるものがたくさんあります。

確かに私も使いたくなるものもありますが…(^_^;)


そこはやはり、デザインという
ものを作る仕事、著作権に関わる仕事をしている者として
自分たちがきちんとしていないといけないと思うのです。


後輩には

「使用許諾をよく読んでごらん」と言っておきましたが
さてどうなっただろう…。


「似たように自分で起こしたらダメですかね…」

とも言っていましたが、
確かにその辺になると少し微妙ですよね。


「参考にする」ことは、正直、私でもあります。

ただ、それを参考にし、自分流に作り直します。

かなりそっくりに作ったとしたら、
それはやはり「真似」であり
「著作権にひっかかる」可能性もあると
言わざるを得ません…。