広島のグラフィック&Webデザイン 販促と笑顔のお役に立ちます 阿瀬川デザイン ハッピーデザイニング -96ページ目

デザイナーはお金のことを考えるな

「デザイナーはお金のことを考えるな」


…というのは、

自分がかつて経験してきたことで

今も自分のポリシーの一つです。



少し説明が必要ですね。



我々ものを作ることを仕事としている人間は

いかに面白いものを作れるか
いかにきれいでインパクトのあるものを作れるか

が勝負です。

それこそが自分の存在意義です。




変わったことをやろう、
とんでもなく面白いものを作ろう

と思うと、やはりお金がかかります。


当然、そこまでのことはできない。
この予算だから、これくらいのことにしてくれ。


そういう話になります。


なってもいいのです。



順番の問題。


まずは、なにも考えずに突っ走る。
その後、誰かあるいは自分自身で、現実を見てセーブする。

それなら、OKです。



これを、私はよく、
馬と手綱を引く乗り手に例えます。


デザイナーは馬です。

社内の営業マン、あるいは
自分の中にあるもう一人の自分が乗り手です。



馬はなにも考えずに突っ走ればいいのです。

走りすぎたのを
上手い乗り手が手綱を引いてくれればいいのです。


私は20代30代にかけ、
広告代理店やプロダクションでデザイナーをしていた頃、
ありがたいことに、
とても優秀な営業マンたちとペアを組み
仕事をしました。

彼らは人をのせるのがとても上手で

「阿瀬川さん、いいなぁ いいですねぇ。
 でももっとないですかねぇ
 もっともっと面白いもの、考えてくださいよ!」

と私を持ち上げ、いい気持ちにさせ、突っ走らせます。


そして私が出したアイデアをスポンサーに持っていき、
話を通した後、お金の検討をします。

そして社に戻ってくると、私に
「スポンサー、喜んでましたよ!
 でねー、すみません、もうちょっと(経費)おさえてほしいんですけど…」


私も「オッケー、いいよ」と
それに合わせて、もう一度考えを詰めていきます。



当時、バブルの時期だったということは大きいと思います。

でも、それが本来のデザインの仕事の進め方だと思っています。


あくまで、

デザイナーは馬であるべし

デザイナーは職人であるべし



なのです。



この頃は…


最初から予算がないからと、
考える前に自分で発想を制限する人がとても多いです。

もちろんわかります。

確かに景気も悪いし、
予算はものすごく縮小しています。

どうせ無理なものは考えても仕方ない… そう思うのも理解できるし

現実を先に見てしまうから、
「これ以上のことはできない」
そう考えるのも無理もありません。


しかし、自分の頭で360度考えられるのに、
最初からそれを180度あるいはそれ以下に
絞っててどうすんの、って思います。


先日も、私より一世代下の、
40代のデザイナーと話した時

「阿瀬川さんはバブルの時を知っているからうらやましい」

と言われました。


確かに、私が20代の頃、バブルの時期で、

「とにかく経費はいくらかかってもいい、いいものを作れ!」

という時代だったのはそうです。

その時期、本当にいい勉強にもなりました。
今はそういう意味でしんどいなぁとは思います。



でも、今の20代30代のデザイナーが、

「どうせ考えてもムダ」

「お金がないんだからこの程度のものでいいんですよ」

「努力したって報われないんですよ」


というような感じだったとしたら、
それはとても寂しいし
とてももったいないと思います。


確かに広告費はすごく削られています。
でもその中でも、

まずは突っ走ってみる。

まずは360度の頭でフルに考えてみる。

抑えなければいけないことは、それから抑えたらいい。



それが大切だと思っています。