あたしは恋愛体質なんだろう。
昔から誰かに愛されたいという願望がとても強かった。
男に抱かれる時、求められる時、あたしは認められたような気になるのかもしれない。
「親からの愛情をあまり実感することもなく幼少時代を過ごした子は、セックス依存症になるんだって。俺はきっとそうだと思う。」
昔そう打ち明けた男がいたけど、あたしもきっとそうだと思う。
あの頃付き合っていた彼には、そういう面で自分と近しい部分を感じてそこに共鳴していたのかもしれない。
彼は小泉孝太郎と妻夫木聡とペ・ヨンジュンを足して3で割ったような顔をしていた。
たまにかける眼鏡がとても似合っていて、あたしは彼の笑顔を見るのが大好きだった。
彼の子供時代も知っているけど、昔から格好良くて明るくて、かなり人気者タイプだった。
逆にあたしはと言えば冴えない地味なタイプ。
正反対の二人は、当時特に仲良くなることもなく…。
まぁクラスが同じにならなかったというのもあるけど、顔と名前を知っているくらいで特に何の感情もなかった。
だから10年ぶりの同窓会で再会した時は、殆ど初対面のようなものだったと思う。
その出会い当時、同級生のその彼は既に結婚していて、あたしはあたしで結婚を間近に控えていた。
それでも愛してしまったのは、…彼の誘いに応えてしまったのは、やっぱりあたしが愛に飢えているからかもしれないし、
もしかしたら冒頭にも書いた「認められた」ことへの喜びなのかもしれない。
最初は軽いノリだった。
だけど女は抱かれるとのめり込んでいくものなのかな。
・・・・・。
自分の歩んだ道を見て学ぶこともある。
いつか前を向いて歩けるよう、今は少しの間後ろ向きに歩いて自分が歩いてきた道を眺めてみようと思う。
まずは、当時あたしがつけていた日記をここで公開していこうと思う。
タイトルは「限定商品」