覚悟が足りなかった。
怖かった。

生きてるのが辛い。生き地獄。

17歳やそこらでハゲるとかなり心にくるよ。

「たかが髪くらいで。」と思う人もいるかもしれない。

でも10代で髪が無くなるのはきついものだよ。

みんなが楽しく、普通に過ごしている中、僕は外にも出れない容姿になって、引きこもりになるしかなった。

周りの異様なものをみる目は忘れられない。

かけられた言葉も忘れられない。

教師までもが哀れむ目で見てくる。

当時のストレスか整髪料のせいかストレートパーマのせいかagaのせいか皮膚炎のせいか、なにが原因かは詳しくわからなかったが、髪が1年2年で消えていくのは恐怖そのものだったよ。

あと半年もあれば卒業というところで高校を中退し、そのまま引きこもりになっていった。

何度、髪があればと思った。
髪さえあれば動けるのに。
髪さえあれば行動できるのに。
髪さえあればやりたいことができるのに。
髪さえあれば普通に学校へ行けるのに。
髪さえあれば普通に働けるのに。

髪に関しては色々なことを試した。

agaの治療。
プロペシア、ミノキシジル錠剤、ミノキシジル育毛剤。市販の育毛剤。

皮膚炎、アトピーの治療。
ステロイド治療。投薬。

ストレスの発散。
帽子を被ってジョギング、サイクリングなどの運動。
有酸素運動。

生活習慣の改善。
野菜を多く取り入れた、バランスの良い食事。
足りない分はサプリメント。
栄養学を学ぶ。
睡眠時間の確保。
入浴によるデトックス。
頭皮マッサージ。

ほかにも色々やった。

それでもダメだった。

髭を生やせば40、50代にしか見えない容貌。

肌だけ10代なので異様な顔。

こんなのでどうすればポジティブに生きられるのだろうか。

30代くらいには素で敬語を使われる。
それ以下の20代は、まさか年下ではないだろうという態度だ。
少なくとも同年代ではないという前提の態度だ。

勇気を出してアルバイトした所では、年齢を言った時にとても驚かれた。

50代には仲間意識のようなレベルで接せられる。

自分は10代なのに、20代の社員に「学生時代は懐かしいですか?」などと言われるレベルだ。

10代後半、
辛くなって、アルバイト代でアー○ネイチャーなどにも通った。

その頃は一人暮らしをしていて、親を気にしなくて良かったので、色々試した。

一時的には外出しやすくなり、就職することができたが、この先のこと、金銭面、風、風呂、旅行時などの別の問題、その他もろもろを含めて現実的ではなかった。

結局は大金をつぎ込んで、外出可能にし、就職先で稼いだお金をそこに捨てて行く日々を送った。

解約に10万ほどを必要としながらも、承諾。

就職先も辞め、
結局、ハゲにもどると、今度は植毛に手をだす。
それまでの貯金100万を使い、植毛。

それでも、同年代とは比べ物にならないほど、ハゲたままであった。

40代であれば、生きていけるかなというほどにまではなった。

そして、アルバイトなどをしながら今に至る。

以前、発達障害などと言ったことがある。
しかし、発達障害は思い込みのようだった。
専門家によると、ただの自信のなさらしい。

同じく、不細工と言ったこともある。
しかし、容姿も普通。もしくは平均より少しマシぐらいらしい。
ただ、あまりにも顔を意識しすぎて不細工と思い込んでいるらしい。

しかし、髪は事実。
20代で同じような人もいたと励まされるだけだ。

それでもモテたと。

客観的意見はそのような感じだ。

僕はただ、普通に生きたかっただけなんだ。

普通に友達と遊んだり、普通に恋愛したり、普通に仕事したり、普通に勉強したり、普通に学校にいったり、普通に、普通に、普通に。

神様がいるのなら、なぜこんな辛い人生を僕に課すのだろう。

仕事が出来なくて、落ち込んだり、彼女にフラれて絶望したり、友達に裏切られたり、人にいじめられたり、そういうことなら僕は耐えられる。

若ハゲだけは耐えられない。

年相応なら良いだろう。

何より自分は薄い顔だ。

薄い顔に薄い頭はきつすぎる。


どうして自分なんだ。


何をしようにも髪のことをふと思い出すと、何もやる気が起きなくなる。

何せ、何をやっても結局ハゲだからだ。

本当に人生良いことがない。

外に普通に出れないストレスは尋常ではない。
出たとしても、人目が痛すぎる。

女の人で例えよう。

大抵の女性は化粧が欠かせないだろう。
コンビニに行くのでさえ、化粧をするか、マスクをして、目元だけ化粧などの人も多いだろう。

少なくとも、街中に出るときには化粧は欠かせないだろう。

考えてほしい。

突然、化粧なしで街中へでなければならなくなった場合のことを。
化粧なしで職場にでなければならないことを。

勿論、周りはバッチリメイクである。
街中も周りは化粧をしている当たり前の状況で、自分だけは化粧出来ない状況を。

それを死ぬまで毎日だ。

彼氏がいたとしても、化粧は出来ない。
隣で街中で歩くときも、職場でお客様と接する時も、オフィスで得意先と会うときも、同僚の女性とディナーへ行くときも化粧は出来ない。

こんな状況だ。

勿論、解決方法はある。

マスクだ。

ハゲでいう帽子だ。

しかし、どうだろう。

よく考えてみてほしい。

24時間365日、マスクが出来るだろうか?
職種が限られないか?
毎日マスクで街中へでるのも辛くないか?
TPOに合わせなければならないときもある。

そういうことなのだ。

そうなると、どこがでは堂々と化粧なしで人前にたち、人前で仕事をしなければならない。

あなたに彼氏がいなければ、化粧なしで勝負しなければならない。
周りは勿論ナチュラルメイクからバッチリメイクまで、各種メイクアップ済みの中での勝負だ。

どうだろう?

20代、そして30代と年齢を重ねるほど、きつくなってこないだろうか?

周りが石器時代、周りの女性が化粧をしていない時代であれば、気持ちは違うだろう。

髪でも同じだ。
江戸時代、まげがある時代であれば、心持ちは違うかもしれない。
皆、はげているようなものだからだ。



とにかく、生きる分には生きれるが、普通には生きれない状態なのを僕は恨んでいる。

人生をやり直したいとは思わない。

別の人生を生きれるのであれば、そうしたいとは思う。


少なくとも、僕の人生はもう終わっている。