部屋に入ると裁判官は、前の案件が長引きわれわれの入室が遅れたことを詫びられました。
「えー。前の案件が長引いて、少し待っていただいたようですね。」
そして、こう続けられました。(以下裁判官=裁)
裁:「○○△△さん(私の名)ですね。」
私:「はい。」
裁:「今日が3回目の債権者集会となります。」
「事前に管財人から報告書をもらっていましたが、私も概ね同じ考えです。」
「よって破産人の免責を許可します。」
(この時点では、管財人の報告書の内容がどのようなものなのか知る由はありませんでした。)
そして、裁判官は私の目を見つめながら、
裁:「えー。これからは、いわゆる“ブラックリスト”に名前が載ります。名前が載ると
ローンを組んだり、クレジットカードを持つことが難しくなります。7年間は自己破産
しても免責されることはありませんので、十分に注意してください。」と説諭されました。
「えー。よくわからないんですが、今も元の会社にお勤めなんですね。」
「はい。今回のことが会社に露見しますと懲戒の対象となりますので、伏せております。」
「わかりました。」
「えー。それでは終わります。」
この間、約3、4分だったと思います。
裁判官は、退出されるときも私に目礼をしてくださいました。それはあたかも
「再生に向けがんばりなさいよ。」と言われているように私には感じられました。
それから、代理人、管財人に続き私も退出しました。
中待合を出たあたりで管財人がこう言われました。
「郵便物の転送の中止の手続きを取ります。タイムラグがありますから暫くは
私のところに送られてくるかもしれませんが、今までどおりお送りします。」
「はい。よろしくお願いいたします。」
ここで、管財人とは別れました。
残ったのは、代理人と私。
代理人は私に「待ち合わせたところにいきましょうか。」
と声をかけられロビーへと歩き始められました。
先ほどの部屋から直線距離で約30mのロビーのソファに2人で座りました。
代理人は、こうおっしゃいました。
「えー。○○さん長い間、お疲れ様でした。今回で免責が許可されたということで
すべて終了した事となります。」
「いわゆる“異時廃止”が完了したということですね。」
(異時廃止は、同時廃止とは異なり開始決定と免責許可のタイミングが同時では
ないということらしいです。)
(開始決定→債権者集会→廃止決定)
そして、
「余分なことかもしれませんが・・・。えー。財団へ積み立てをしていただいて
いましたが、あの内の30万円を管財人の口座へ振込みしていただきましたよね。
あれは債権者に分配されるのではなく、
管財人の“追加報酬”になるんですよ。なんだかな~って感じですけどね。
まー あれは、○○さんへの懲罰的意味合いで課したということでしょうね。」
その後、費用の清算があるので近いうちに事務所に行く必要があることなどを話して別れました。
すべてが終わりました。
しかし、「債権者集会」で債権者の方々に直接会うこともなく、
直接謝罪する機会も持たぬまま終わってしまったこと
を思うと申し訳ない気持ちでいっぱいになり複雑な心境です。
先般の代理人の話では、債権者の方々へは、ただの1円も分配されることはないのです。
本当に申し訳ありません。ただただ頭を下げるのみです。
私は、気持ちの整理をするため隣にある湊川神社へと向かいました・・・・・・・・・・。
わたしは、父方の祖父、祖母、母方の祖父、祖母、両親、兄弟、
管財人先生、代理人先生の顔を思い起こし
感謝の気持ちでお参りさせていただきました。

