《気が付けば長文です!ご注意ください!!》


歯チャンネルの相談室を見ていたら櫻井先生が、「ネットで情報を集めてから来る患者さんは面倒くさいという先生もいる」ということを書かれていました。


http://www2.ha-channel-88.com/bbs/kiji.php?no=167934
(※3ヶ月ほどでリンク切れになると思います)



実は、以前僕も全く同じようなことを言われたことがあるのですが、こういうことを聞くたびに、「あぁ、これが今の日本の歯科界の問題かぁ…」と思ってしまいます。


まぁ、ネット上の誤った情報を信じきってしまい、こちらの説明を全く聞いてくれないような患者さんは確かにめんどくさいのですが、(僕も昔一度だけ切れてしまったことがあります^^;)


患者さん自身ができる限り正しい情報を得て良い治療を受けようと努力することは非常に大切なことだと思いますし、僕達は専門家としてその手助けをする責任があると思っています。


そして、患者さんができる限り正しい情報を得ようと思ったら、専門書を読むのはハードルが高すぎますし、雑誌は商業ベースで作られた情報が多すぎますし、知人の口コミはその個人の考えでしかないので正確性に欠けます。


そんな中、ネットの情報は玉石混交ではありますが、上手く活用できれば一番手軽で、一番の情報源になりえます。


それを歯科医が否定していたら、患者さんはどうやって情報を得ればいいのでしょうか…?


全ての歯科医院で直接正しい情報を十分に教えることができるのであればいいのですが、それは現実的に不可能だということはおそらく全ての歯科医が理解していることと思います。


また、全ての歯科医が正しい情報を理解し、実践しているわけではないないということも知っているはずです。


僕は日本の歯科は、世界一恵まれた環境だと思っています。


保険治療のコストパフォーマンスは非常に高いですし、治療を受けるのに何ヶ月も待たされることも無いですし、探せば非常に高い技術を持った歯科医もいます。


そして、多くの歯科医は本当に真面目で患者さん思いだと思います。


にも関わらず、日本人の口腔内は世界一とはとても言いがたい状態です。それはなぜなのでしょうか?



この理由は保険制度のせいにされることが少なくありません。


・保険で安価で治療ができてしまうことによる国民の予防意識の低下

・保険による治療技術の制限

・保険点数の低さに伴う診療時間の短縮

・予防が保険でカバーされていない等々



しかし、本当にそれだけでしょうか?


僕には、《日本人の歯科に対する意識の低さ、知識の無さ》も、大きな理由であるとしか思えません。


逆に考えると、今の日本の恵まれた環境の中で歯科に対する意識・知識さえ高めることができれば、日本の歯科は本当に世界一になるとすら思っています。


では、日本人の歯科に対する意識・知識を高めるために何ができるのでしょうか?


当然一番重要なのは、実際に受診した医院での指導です。しかし、これには様々な意味で限界があります。


学校教育に歯科を組み込むというのも必須だと思います。しかし、これは行政が絡むことなのですぐにどうこうできるわけではありません。


現在、患者さんが情報を得ようと思ったときにまず利用するのはネットです。しかもネット利用者は今後確実に増えていくので、ネットの情報はより重要なものになっていくはずです。


ただ、ネットの最大の問題点は、情報が「玉石混交」だということです。


ある程度ネット慣れした人なら情報の取捨選択もできると思いますが、慣れていない人はどれが正しい情報でどれが間違った情報なのか見分けることができないと思います。


だからこそ「ここの情報は信用できる!」という場所を作る必要があると考え、6年前に勤務していた医院を辞めてネットの勉強をはじめ、歯チャンネルを作りました。


開設初期をご存知の先生は知っていると思いますが、歯チャンネルはもともと1日のアクセス数500前後の本当に小さなサイトでした。


それが、ひたすら正しい情報を発信しようと続けてきた結果、今では1日平均15万以上という歯科業界で断トツのアクセス数を誇るまでになりました。


一応SEOなども勉強してアクセスが増えやすいように工夫をしたりはしていますが、アクセスが増えた一番の理由は口コミです。


同じようなサイトは他にもあるにも関わらず歯チャンネルだけがここまで大きく成長した理由は、愚直に可能な限り正しい情報を発信しようと努力し続けてきた結果、本当に正しい情報を得たいと思う人たちが集まってきたからなのだと思います。


正しい情報を発信することは、一部の医院にとってはマイナスになることもあります。


しかしそれでも、患者さんには正しい情報を発信するべきだと思います。


患者さんが正しい情報を知ることでもし医院がマイナスになるとしたら、それは本当に医療として正しかったのでしょうか?考えてみて欲しいと思います。



できる限り正確な情報発信を行い、また、それを上手に利用して頂けるように努力はしていますが、歯チャンネルもまだまだ完璧ではなく、改善していかなくてはいけない点がいくつもあります。


そのためにはより多くの専門家にご協力頂く必要がありますし、ネットの重要性・目的を理解して頂く努力もしていかなくてはなりません。


また、これまで以上に実績を作っていかなくてはなりませんし、発言力・発信力も身に付けなくてはなりません。

そして、これまでは後回しにしてきてしまっていましたが、《協力して頂きやすい環境を作る》ということにもこれからは全力で取り組んでいく必要があると思っています。


本当は歯科医師会がやってくれれば一番なのですが…


年配の先生はどうしてもネットに弱い先生が多いですし(これは仕方ないと思っています)、組織が大きくなると動きが遅くなるので変化の早いネットの世界で遅れがちになってしまうという問題もあります。


そして、もしかしたら現状に満足していて、いまさら患者さんに正しい情報を発信する必要なんて無いと思っている歯科医が多いという問題も潜在的にあるのかもしれません。。。


もし歯科医師会にネット部門を作って一任させてくれたら、日本人(特にネット利用率の高い若い世代)の歯科に対する意識を一気に変える自信があるんですが。。。まぁ当分は無理かなぁ…


組織やしがらみに一切縛られずに、自由に小回りが利く今のスタイルもなかなか悪くはないですが、いずれ必ず大きな組織の力も必要になると思うので、その時に十分に認められるだけの実績を作れるよう活動を続けていこうと思います。



ですが、「ネットで情報を集めてから来る患者さんは面倒くさいよね」なんて言っている歯科医が多いうちは、日本人の歯科に対する意識・知識が高まることはありえません。


だって、歯科の知識を身に付けたが故に厄介者扱いされるのであれば、勉強しようなんて思わなくなってしまいますもんね。


国民に情報発信するのと同時に、歯科医にも情報発信していかないといけないなぁ…と思っていたら、いつの間にかこんな長文を書いてしまっていたのでした^^;


おしまい


皆さんは「TCH」という言葉を聞いた事はありますか?

TCHとは、"Tooth Contacting Habit"(歯列接触癖)の略で、
上下の歯を "持続的に" 接触させる癖のことです。


上下の歯の接触と聞くと一般的には

「かみ締め」や「食いしばり」を思い浮かべる方が多いと思いますが、

実際にはグッと強い力でかみ締めや食いしばりを行わなくても、

上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労が生じるということで、

TCHという名称が考えられました。

より詳しく ⇒ TCH



さらに、1月31日8時~放送の「みんなの家庭の医学」に、
TCHの名付け親でもある
東京医科歯科大学顎関節治療部の木野先生が出演されます。


http://kenko.asahi.co.jp/st/nexttime.php

人気番組ですので、
TCHについての問い合わせがかなり増えることが予想されます。

というわけで、歯チャンネルにもTCHの解説ページを作っておきました。
http://www.ha-channel-88.com/jiten/tch.html

特にこのページ内で紹介させて頂いている
「完全図解 顎関節症とかみ合わせの悩みが解決する本」は、
一般向けに書かれた本ではありますが、非常にお勧めです。

もしよろしければ放送日までにお読みになられてみてください。



P.S.


「肩こりが治る!」的な紹介の仕方は
本意では無いそうなのですが、
マスコミの思惑には勝てなかったらしく…^^;


でも、TCHの概念自体は大切なことだと思いますので、
多少の清濁は併せ呑む必要があるのかな~と思います。

新年明けましておめでとうございます。

去年は震災という大きな危機に直面し、
さらに世界経済の落ち込みなども重なったこともあり、
先行きの不透明感を強く感じた方も多かったかと思います。

そんな中でも、「困った時は皆で助け合う」という気持ちで
多くの方が行動を起こしたことは、
日本人として本当に誇りに思うことです。


歯科においても歯ブラシ等物資の援助や
各種チャリティー講演会、ボランティア派遣など
数々の復興支援を行ってきていますが、
これから日本が再び立ち上がるためには、
まずは「医療の安全・安心」というものが
必要不可欠だと思います。


ところが、政治的にはTPPによる医療分野への外資参入、
医療保険自由化の可能性も現実味を帯びてきました。

もしこれが実現して健康保険範囲の縮小や
混合診療の解禁などが起これば、
国民一人当たりの医療費は確実に高くなり、
気軽に医療を受けられない人も増えてしまうでしょう。

そして、受診抑制の煽りを真っ先に受けるのは
おそらく歯科だと思います。


TPPへの参加、条件等はこれからのことなので
実際にどうなるのかはわかりませんが、
小さな歯科業界内で争うのではなく、
外資参入も見据えた対策を歯科界全体として
考えなくてはいけない時期に来ているのだと思います。


外資が参入してきた場合、
「資本力」という面では全く太刀打ちできません。

ですが、日本人歯科医師の「真面目さ」や「器用さ」は、
世界を相手にしても十分に通用する強みだと思います。
また、「いつでも誰でも安価で治療を受けることができる」というのも
世界的に見れば非常に恵まれていることです。

そういった「日本の医療の良さ」を国民にもっと知ってもらい、
歯科に興味を持ってもらう、正しい知識を身に付けてもらうということが
これからの日本の歯科界に求められていることだと考えています。


政治的なことについては大きなアクションを起こすことはできませんが、

・「日本の医療の良さ」をもっと知ってもらう
・歯科に興味を持ってもらう
・正しい知識を身に付けてもらう

これらを実現するための仕組みについては、
何年も前から準備をして、対策を練ってきました。



そして今年は、これまでの活動の「結晶」とも言うべき、
ものすごいシステムを公開します。

僕達にしか作れない、本当にこれまでに全く無いシステムです。
このシステムを作るためにこの6年間、
インターネットに没頭し、プライベートの時間も全て投げうって、
取り組んできたといっても過言ではありません。


まだ実際に稼動をさせてはいないので推測になりますが、
このシステムを上手く活用することで、
毎月数十万~数百万の広告費をかけるのと同等の効果があるはずです。


また、ただ広告を打つのとは根本的にコンセプトが違いますので、
広告効果を出しつつも、

・「日本の医療の良さ」をもっと知ってもらう
・歯科に興味を持ってもらう
・正しい知識を身に付けてもらう

これらの目的も同時に達成させていきます。


インターネットを利用したシステムなので、
今年に入ってからのスマートフォンやSNSの普及も
大きな追い風です。

この追い風の恩恵も十分に受けつつ、
2012年は「改革」の年にしたいと思います。



システムの詳細については後日公開しますが、
まずは3名の先生にモニターをお願いし、
その様子を「リアルタイムで配信」していこうと思っています。

複数の先生にモニターをお願いして
効果があったものだけを紹介するというのではなく、
全モニターの状況をシステム導入直後からリアルタイム配信することで、
実際の様子、システムの効果等、
全てをありのまま見て頂きたいと思います。


このシステムは、
「自分の医院の受診者を増やす」という
小さな目的だけを達成するためのものではありません。

・「日本の医療の良さ」をもっと知ってもらう
・歯科に興味を持ってもらう
・正しい知識を身に付けてもらう

そして、もし仮に外資が参入や混合診療の解禁が
現実のものになったとしても、

国民が自分にとって適切な選択を行い、
より良い医療を受けられるようにする、そして、

「日本を、"世界一、歯で悩む人が少ない国" にする」

という、大きな目的を達成するためのシステムです。


2012年はこのシステムを公開し、大々的に広めるべく、
金・コネ・時間、これまでに培ったマーケティング力など、
全てを総動員していきます。

また、実際にこのシステムを
完全にノーリスクで実際に試して頂けるようなオファーも
用意する予定です。


「日本を、"世界一、歯で悩む人が少ない国" にする」

6年前、インターネットを通じて
歯科の情報を発信していきたいと思い立ち、
勤務していた医院を退職した時に決めた目標です。

途方も無く遠い目標でしたが、今回のシステム完成により、
この目標が "蜃気楼" ではなくなったという実感を感じています。


今年は、「日本が、"世界一、歯で悩む人が少ない国" になる」
大きな一歩を踏み出す年にしたいと思っています。

リアルタイムでその変化を目の当たりにしつつ、
楽しみながら、ぜひ参加して頂けますと幸いです。

今年もよろしくお願いいたします。


2012年1月1日
株式会社ファンクション・ティ
代表取締役 田尾 耕太郎



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■私事ですが…
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12月21日に第一子が誕生しました。

2910グラム、名前は「蓮一郎」です。

「田尾 蓮一郎」=「倒れん!一郎」

何があっても倒れず、やりぬく子に育って欲しいなぁ…と
少し洒落も交えて決めました。

一部からは「やっちまったな!」とのお声もありますが、
まぁ僕も「田尾 耕太郎」=「田を耕す太郎」ですから^^;

おっぱい好きの遺伝子を確実に受け継いでいるようで、
1時間おきにおっぱいを欲しがり、
嫁さんが大変困っています…