子供の頃の記憶はあやふやだと言うけども、絶対ホントだもん!ってのもあるんです。
どう考えてもあり得ないことなんですが。
近所のようこちゃんちでひとしきり遊び、居間で少し休憩となった小学校低学年のとある夕方。
三人姉妹のようこちゃんと従兄弟のボク。コタツに足をつっこんでテレビを見ていると、どれだけ長く声を出していられるか大会。。。らしきものが始まったんです。
一般の人たちが次々とアーーーーーーだのホーーーーーーーだの言いながら挑戦し、最後は体をクネらせのけぞり空気を出し切って終わっていく。
司会者の横にある大きなストップウォッチが声を出している間動いているので、その長さは分かりやすいのですが。。。
私にはその競技の意味がまるでわからなかったんです。
というのも、声ってオルガンみたいに出せばずっと鳴るよね。
というのがその頃のわたしの常識でして。。。
そんなことは知らないようこちゃんは、一緒にやってみよう!とテレビの合図を待っています。
で、始まったわけですが、私の声はオルガンなのでずっと出るわけです。
みんながバタバタと息絶えていく中、わたしはテレビの挑戦者すら追い越して、もはやチャンピオンの域に達しているのですが、そうなるとみんなは黙っちゃいません。
あ〜! 息しちゃいけないんだよ〜〜〜!
みなが寄ってきて私の不正を疑います。
というか、息をしながら声を出す方法はさらに知りません。
仕方がないので苦しいふりをして終わることにしました。
チャンピオンを余裕で追い越し、余力満タンで終わったものの不正を疑われ、なんだかとにかくよくわからないひと時だったことを覚えています。
その後はオルガンの声を発揮することなく時は流れ、時おり振り返っては首をかしげる人生半ばのワタシ。
あれはいったいなんだったんだろ〜か。。。。