$理想はバカボンのパパ-ヒクソン・グレーシー

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私は、武士道を手放しで尊敬しているわけではない。
実はサムライのように無感覚でいるほうが、
生きるのは簡単だし、
自分を最優先しない生き方のほうが楽だと思う。

しかし、世界の中心が自分でないなら、
もはや自分の人生だとはいえないのだ。

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まずは最高の自分になること。
そうすれば人のために何かができる。
そして、最終的に自分という枠を超えて、
人の役に立てるようになればいい。

誰の役にも立たない人生なんて意味がない。
自分のことしか考えず、
人のためには指一本動かさない人間はただの自分勝手だ。
しかし、人を助けるために自分の力を蓄えるのなら、
それは立派な行動だ。だから自分を優先させる。

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(以上、『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』(ダイヤモンド社)出版連動企画インタビューより抜粋)


あー、これ読んでみたい。
ヒクソンが何を考えているか、興味がある。

彼の日常のトレーニング風景をテレビで見たが、
筋力(パワー)アップのために器具は使わない、
食事は自分で買い物(食材選び)からして料理する、
とそれまでの格闘家のイメージとはまるで違った。

しかも日本で高田選手と試合が組まれた時は、
一ヶ月前から来日し、長野の山奥にこもって、
上半身裸でゴロゴロ土の上を転がったり
瞑想やヨガのようなこともしていた。
自律神経も自分の意志で動かせるんだとか。

かたや高田選手は筋力トレーニングやスパーリングなど、
私にも理解できる、いわゆる格闘家らしい練習をしていて
(テレビに映してない練習もあったとは思うが)
サンドバッグを蹴る破壊力は何kgです!とか紹介されていたけど、
こりゃ勝てないな、と思ったらやっぱり勝てなかった。
ヒクソンは違う次元にいる気がする。


ここからは余談ですが、
そのうち「自然農法 わら一本の革命」福岡正信著(春秋社)
の感想も書こうと思っているのですが、
いろんな意味で衝撃的で、まだ頭の中が整理できずにいます。
これを消化する意味でも、このところ情報過多気味の私にとって、
ヒクソンの本がヒントになるような気がします。
$理想はバカボンのパパ-百歳で説く「般若心経」

なんとなく言われるがままに、般若心経は、
ことある毎に唱える習慣になっていたのだが
解説本を読むのは初めてだった。
百歳で説く「般若心経」(松原泰道著、アートデイズ)

ページが少ないし活字も大きいのですぐ読み終わるだろうと
高をくくっていたらとんでもなかった。
文章量は少ないのだけど無駄な文章がないので、
伝わってくる量は見かけ以上だったからだ。
かみしめながら読んでいくと普通に時間がかかった。

それに驚いたのは、失礼ながら、文章がお若い。
百歳でこんな文章が書けるものなのか。
軽い衝撃だった。

内容ももちろん面白くて、特に印象に残ったのは、

「知恵と智慧の違い」
「とらわれないこころ」
「観察とは対象と一体になること」
「この世のものは無実体」

へぇ~、これが仏教の世界か。面白い。
すべてが書いてあるじゃないか、般若心経。
デンマーク戦、
足が止まってきたところでの3点目。
こりゃ強いチームの点の取り方だ。
選手みんなが「フロー状態」に入っていて、
「燃える集団」になっている。。。
そりゃ奇跡も起こるわな。

いみじくもロッテの渡辺投手が
1対1ではダルビッシュに敵わないけど、
チームで闘うと勝つことができるんだ
というようなことを言っていて、
今回のワールドカップでは
まさにそのチームスポーツの醍醐味を
存分に味わうことができて気持ちがいい。
前回のドイツ大会では感じられなかった。

WBCも第1回第2回大会とも、
一体感は間違いなく世界一だった。
個々の能力で比べたら、
世界一ではなかっただろうに。
印象に残るシーンは沢山あったが、
第1回大会でのサブローのスクイズ、
第2回大会では稲葉が送りバントを
当然のように決めた場面があって、
それに一番シビれたなぁ。

さぁ決勝トーナメント。
ここでもぜひ「燃える集団」と化して欲しい。
そしてできれば、
WBCでイチローが最後決めたように
中村俊輔が救世主となって
一発決めるシーンをみたい。
頑張っている姿をみると、
最後にご褒美が待っている気がする。

がんばれ岡田ジャパン!!!
理想はバカボンのパパ-GNHへ

私の中では一連の、
「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」安部芳裕著
「エンデの遺言」河邑 厚徳+グループ現代著
読書シリーズの最後?を締めるのにふさわしそうな著書、
「GNHへ」天外伺朗著を読んだ。
理解を深めるのに、この順序で読めたのは良かったと思う。

リーマンショックがあって以来、
生きていく上で最低限なにがあれば幸せなんだろう?
と考えることが多くなり、
つまるところ旨いモンが食えて、
旨い水と空気があれば(あれ?順序が逆かな?)、
とりあえず俺は満足かなぁ・・・

なんて思っていて、

そう言えば地球上の生物なんて基本、
食べることと子孫を残すことしか
やってないよねぇ・・・などと思っていました。
経済活動は自然界において、必ずしも生物的ではない、と。

なぜ人は経済に、人によっては人生や命まで、
振り回されなければならないのだろう???

そんなことを頭において読み進めていくと、
人間の根源的な幸せとは「快食×快眠×快便(=健康)」であり、
あとできれば「+快セックス、+快マインド」と分析していたり、
「フロー状態」や「ペルソナとシャドー」の話が出てきたりで
うなずくことばかり。ずいぶん頭の中が整理されました。

そして本題の、これから目指すべき幸せな社会について。
まだ天外氏も構想を熟成している最中のようですが、
ネイティブ・インディアンの社会をヒントにしたり、
教育・医療・通貨システムについてなるべく具体的に、
様々なアイデアを提言されています。

なかでも新鮮だったのは、
「住民が健康であればあるほど収益が増える医療システム」。
今のシステムでは、悪く言えば不健康な人が増えるほど儲かる、
みんな健康になってしまったら閑古鳥が鳴くことになる。
それを「住民が病気にならないようにケアする」ことで
収益を上げられるシステムに変えようというのだ。
確かに、その方が健全だ。
お医者さんもとっても患者さんにとっても。

もう一つ面白かったのが、
社会の行政単位を「市町村区」「都道府県」ではなく、
仮称だが生体になぞらえて
「セル(細胞)」「オーガン(器官)」「バディ(身体)」、
その上を「国」としたらどうか、という提言だ。

「セル」は250人以上500人未満という規模で、
500人を越えたら分裂、250人を下回ったら吸収合併、
というように境界が常に変動する。地理的要因で決まるのではなく。
そして「オーガン」は40以上80未満の「セル」により構成され、
「バディ」は40以上80未満の「オーガン」によって構成される、
と言ったぐあいだ。

現在の「管理」「ルール」「処罰」「トップダウン」から
「信頼」「やる気」「自浄作用」「ボトムアップ」を
主体とした社会統治を目標とした提言である。
直接民主制や地域通貨が機能するように考えた結果だそうだ。
なるほど、柔軟な組織の方が自然な気がする。
細胞の活性化は大事だよね(笑)。

本書の大きなテーマは、
GNP重視からGNH(国民総幸福量)重視に転換しよう、
ということであるが、
「エゴの追求」から「深美意識」への転換であり、
「儲かるから」から「人様に喜ばれるから」仕事をするんだ、
という原点に還るということだ。誰もが望むことではないか?

いろいろと示唆に富んでいて面白かったが、
実はこの本に「結論」は書いていないように思う。
あくまで方向を示しているだけだ。
現在の資本主義経済社会の閉塞感を打破するには、
思い切った変革が必要なのは誰でも感じていることだろう。
少なくとも今までのやり方では、修復できる気が私はしない。
(というか資本主義は崩壊する、その先を考えようという本だが)

「結論」は、
問題を自分のこととして、自分で考えることが大事、
と著者が訴えかけているように感じられる。
一緒に考えていきましょう、知恵を集結しましょう、と。
モモが現れるのを待つのではなく、
我々一人一人がモモになることが、なによりも大切だ。


・・・しかし。こういう壮大な、
「社会デザイン」を考えて提示する人が政治家にいないものか。
もう誰も政治に期待しなくなってしまったではないか。
どうせ自分たちの利益を守るためだけに頑張ってるんでしょ、って。
昨日の9党首討論会を聞いているよりよっぽど面白かった。
オススメの一冊です。






理想はバカボンのパパ-エンデの遺言

「金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った」
にも出てくる、NHKで放映された「エンデの遺言」。
本になっているというのでさっそく読んでみた。
う・・・お、面白い・・・

しかしまぁ、お金のことを良く考えもせずに、
今まで使っていたんだなぁ・・・と実感。
お金を使う人は(すべての人だね)必読の良書。
「モモ」は意識して書かれた寓話でした。どーりで。

利子が利子を生む錬金術に対する警鐘は、
百年以上も前から指摘されていたんですね。
シルビオ・ゲゼルを代表に。それどころかケインズまで!
減価するお金かぁ。なるほどね。

詳しく書くとキリがないから書かないけど、
面白くて印象に残ったのは、
地域コミュニケーションが強まるということ。
自然保護に投資するようになるということ。

競争型ではない経済社会の構築に希望が持てた。
すごいな、通貨の影響。

また読み返してみよう。
オススメです。

「あの誌面で載ったものがすべてです。
 本当はもっとうまく書けたのに……なんて思いません。」

 枡野書店/枡野浩一公式ブログ
 2010年4月28日「土俵に立つということ」より引用

昔、誰だったかなぁ・・・
「プロフェッショナル」ってなんですか?
と100人にインタビューしたら、
ゴルフの青木功、大相撲の千代の富士、野球のイチローが
(う、この三人だったかもちょっと自信ない・・・)
同じ答えだった、と言っていて、

それが「言い訳しないこと」だったそうです。

これ、前にも書いたような気がするけど、まぁいいや。
今回は「ない力を出し切る」が新鮮だったので。
決して「誰もが羨む、ありあまる力」ではないんだ。おぉ。

それからこれも最近の話。
マザーハウス山口社長のブログにも
偶然同じようなことがつづられていた。

 マザーハウスも立ち上げましたが、
 すごく多くの人に「私も実は同じことやろうとしてたんです。
 まさか同じ夢を山口さんもっているなんてびっくりしました。」
「先こされました。」的に言われることがとてもある。

彼女に面と向かって、こんなことを言える人は逆に凄いと思う。。。
彼女は相当クレージーだもの、恐れ多くてこんなこと言えない。
私だったら遠巻きに眺めて、ビビッて退散するだけなのに。

「金さえあれば」「時間さえあれば」なんて思っている人は、
金があっても時間があっても永遠にできない。
「将来F1ドライバーになりたいです。どうやったらなれますか?」
その人は、他人に聞いている時点で絶対なれない。
本当になる人は、聞く前に動いている。それも非常識に。


・・・そうだ。

プロかアマか。について最近考えたのは「ほぼ日」で、
さそうあきらさんと糸井重里さんの対談を読んだからだ。

糸井さんが、

  ピカソはプロの画家ではないでしょう。
  「商品性」と「作品性」っていうのは
  やっぱりちがうと思うんで。

と言っているのを読んで、なるほどと思い、

  アマチュアとして
  いいものを次々につくるしんどさと、
  プロとして信頼を獲得し続けるっていうことは、
  どっちもありなんですよ。
  その上でぼくは、最近よく考えているんです。
  「アマチュアとして生き続ける
   図々しい道を選べないものだろうか」

との話に、
あぁー自分も図々しく生きたい、と思ったのでした。
プロのアマでいたい。
$理想はバカボンのパパ-イルカと・・・

TVで篠宮龍三氏のフリーダイビングを観て以来、
ジャック・マイヨールという人物にとても興味が湧き、
著書を読んでみました。期待通りの内容でした。
彼が考えていたこと、語っていたことは理解できます。
科学的に証明されていないことも含めて。

やはりこれからの時代に必要なことだと再認識しました。

映画「グランブルー」も見たいと思っていましたが、
別にジャックのドキュメンタリーではなく、
むしろ全然違うと知り、こちらは見る気が失せました。

しかしそんな彼が、なぜ自らの命を絶ったのか。
今度はそこがどうしても知りたくて、
彼の兄が書いた本も読みました。

$理想はバカボンのパパ-ジャックマイヨール、イルカと

第三者の目からみたジャックや、その生い立ち。
非常に参考になりました。
とても一言でその理由はまとめられませんが、
彼は感受性豊かで(ナイーブとも言う)、
哲学的でもあり、芸術家気質も持ち合わせています。
この本を読み終えて、ある程度は納得できました。

成田均氏が本書に寄せた、後書きがまた素晴らしい。
悪化の一途をたどる「環境」と「平和」に関して、
「人間同士の信頼を再構築しなければ何も解決しない」
とジャックのメッセージも紹介しています。
人類の心の在り方次第・・・とても共感できました。

それと同時に、彼のストレスともなった、
映画「グランブルー」を逆に見てみたくなりました。
その方が、より深く理解できる気がしまして。。。
これはまたいずれ。