昔から今まで爬虫類の飼育を考える上で切り離せないのが生体の隠れ家となるシェルター。
昔から変わらない定番の商品はもちろんのこと、今でも続々と新製品が出ています。
そんな爬虫類用シェルターですが、あるのと無いのではどっちの方がいいのかと言うと
あるならあった方がいい
という結論になります。
なりますが、シェルターがあることのメリットデメリット、シェルターがないことのメリットデメリット、その両方が存在します。
なので、この記事ではそのメリットデメリットに触れていってみたいと思います。
ある場合のメリット
これはもう書ききれないほど存在する…かと言うとそういう訳でもなくて。
・WC(Wild Caught 野生採集個体)の個体の初期の立ち上げにはほぼ必須です。
・CB(Captive Breed 人為的繁殖個体)であっても神経質な個体や、種として神経質な生き物には必須とまではいかなくてもあった方が圧倒的に良いです。
・定番商品であるウェットシェルターなどは湿度も保てるので、状態の立ち上げにも効果を発揮します。
・設置さえしてしまえば、どんな種類のどんな性格の個体であっても全く使わないということはほぼありません。
なので、メリットとして使えば生体のストレスをかなり軽減、緩和出来ることが挙げられます。
ある場合のデメリット
これは率直に言って3つしか思い浮かびません。
・ケージ内の場所を取ります。理想を言えばシェルターを入れても余裕でオープンスペースを確保できる広さのあるケージで飼育するのが一番ですが、現実はなかなか厳しいですしね…。仮にそういった広さのケージを用意したとしてもレイアウトに合わないといったことになることもしばしばあります。
・生体が隠れてしまい観察に向かなくなってしまいます。せっかく吟味に吟味を重ねてお気に入りの子をお迎えしたのにいつも隠れてて滅多に会ない…なんてことになります。
・生体がいつまで経っても慣れてくれない。当然といえば当然なのですが、シェルターがあると何か異変を感じた時はすぐにシェルターに隠れてしまいます。そして小さい生き物から見れば人間は巨大な外敵でしかないので、こちらにその気はなくてもケージに近付いただけで身の危険を察知してシェルターに…
ここで挙げた3点に関しては飼育者にとって都合が良くない点になります。生き物側にとってはデメリットではありません。
なので、最初に言った通り
あるならあった方がいい
になります。
これで結論です。
と、してしまってもいいのですが、まだ無い場合に触れていないのでそちらのメリットデメリットも挙げてみます。もう少しお付き合いください。
ない場合のメリット
シェルターを設置しないことのメリットは設置した場合のデメリットの逆になります。
・ケージ内を広く使える
・いつでも生体の姿を見れる
・人間の存在に慣れやすい
続けてデメリットも考えてみると
ない場合のデメリット
こちらも設置した場合のメリットの逆になります。
・生体が落ち着くまで時間がかかる。場合によってはずっと落ち着かない。
・水容器を使用しない場合(ヤモリ等)湿度保持が霧吹き頼りになる。
これだけ見ると、使わない選択肢はあまりないように見えますね。僕自身書いていて改めて使った方がいいなと思いました笑
ですが、今は産まれた瞬間から人間の手によって生かされているCB個体の流通が主流の時代です。また流通している殆ど種類が爬虫類全体の中でも飼育が比較的容易な種類が多くもあります。そして爬虫類は大多数の人にとって、1匹飼って満足出来るタイプの生き物ではありません。
そういった事を考えると必ずしもシェルターが必要であるとも言いきれないのではないでしょうか?
これに関しては皆さん一人一人の考え方や飼育に歳して何を優先するのかで変わってくるものだと思います。
何よりも触れ合いや愛でることを目的とするならシェルターはない方がより慣れやすいです。
生体の負担を極力排除したいのであればシェルターは必須です。
そしてこれが一番大事なのですが、どんな出自のどんな性格のどんな種類の生き物であってもシェルターが無いと絶対に死ぬなんてことはありません。
何故こんな記事を書いているのかというと、初心者の方とお話をさせてもらう際にかなりの割合でシェルターって必要なんですよね?との質問を頂くからです。
確かにシェルターはあればあった方がいいものです。
でも、無いなら無いで何とでもなります。
なので
シェルターの使用はお好みでどうぞ!
と、いうのが結論です。
取り留めのない駄文になってしまい申し訳ありません。長々とご拝読ありがとうございました。