シン・エヴァンゲリオン劇場版(ネタバレあり) | 松本電電丸の劇場

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元ヲタク役者、松本電電丸のブログです。
まあ気ままに書いてます。
アニメやゲームネタ結構ぶっ込むかも。

公式も感想ツイート解禁したし、そろそろネタバレ込みの感想上げてもいいよね?


というわけで、まだ観てない人、ネタバレが嫌な人は回れ右でお願いします。

 

 






















































全体的に見て、この物語は、やはり家族の…人間の物語なのだと思った

SFではあるものの、やってることはどこまでも人間的



「希望は残っているよ。どんな時でもね。」




「Q」でのカヲルくんの言葉を証明するかのように現れた大人のトウジとケンスケ!!


トウジは前作でのサクラの言葉


「兄がお世話になり『ました』」


が引っ掛かっててもう死んでもうたかと思ったんだけど……ホント生きてて良かった……!さらにトウジの

「自分がしたことの落とし前をつける」

という言葉がね、シンジくんの背中を押してくれたのよな。


彼らがシンジくんがニアサードインパクトのトリガーになったという真実を知っているのかは分からないけど、彼のためにあれこれ悩んだり気遣ったりする姿がな、ホントシンジくんが羨ましくなるよ。大人になったら疎遠になってしまう縁もあるからさ。



人間の物語、家族の物語として典型的なのが碇ゲンドウ


掘り下げも深かったし、彼もまた息子と変わらない、臆病な男の子というところか(年齢はおっさんとはいえ)。


「新世紀」ではユイがゲンドウを「可愛らしい人」と評したらしいが、まあ理解はできるね。


旧劇では息子(が乗ったエヴァ)に食われるという悲しい最期を迎えたゲンドウだけど、今作ではユイとの再会を果たし、未来の橋渡しとして最期を迎えるという救いある展開だったのは良かった。


ようやくゲンドウは「大人」になれたんかなと。


レイ(仮称)も、人を通じて人間らしさを学び、成長していく様がね、赤ん坊の成長を見るような微笑ましさがあった。


言葉を覚え

仕事を覚え

礼儀を覚え

笑顔を覚え

歩み寄りを覚える…


加えてトウジとヒカリの赤ちゃん「ツバメ」からきっと「愛」も覚えたことだろう。だからシンジくんにも自分から歩み寄れたのだと思うし、最期は人形ではなく「一人の女の子として」LCL化し溶けたのだと思う。


話がちょっと逸れるが『デッドプール2』でのヒロイン・ヴァネッサが

「子供は私たちを成長させてくれる」

と言っていた。その言葉は間違いじゃなかったね。


かなりジリ貧な状況のはずなのに、レイ(仮称)に明るく優しく接してくれたおばちゃん達はホントいい人達や…(/_;)


「Q」だけ見てると「ただのクローン人形」というイメージが付いて回るが、今回の「シン」でそれは違うと気づかされる。


きちんと学習するし、無闇に他者を拒絶したりしない。ロボットではない血の通った赤ん坊なのだと分かってくる。接し方の違いよな。Qでは周りにそういうことを教えてくれる人がいなかったってだけなんだよ…


それからミサトさん


疑ってごめんなさいm(__)m


「Q」では


 「いやアンタが行けって言ったんだろうが!テメエの言葉に責任持てよ!」


という感想だったが、やっぱり自分の言葉を気にしてたのね…サクラが撃った銃撃からシンジくんを庇った所はもう震えましたし、グラサン外してようやく素顔を見せた時の優しい顔がさ、やっぱミサトさんはミサトさんだったんだと安堵した。しかしそれだけでは終わらない。


人間達の手で作った「ガイウスの槍」を届けるミッションで結んだ髪がほどけ、かつてのミサトさんの見た目に戻る展開は胸熱よ!そして


「お母さんこんなことしかできなくて…」


という独白。

「お母さん」という言葉の重み。

ミサトの心の成長、そして三石さんだからこそ出せた重みだと思う。


でもさ、あえて言わせてくれ。


「シンジくんがいなかったら今ごろ生きていなかった」


だっけか。


それは「Q」の時に言ってやれよ!!


ミドリみたいにシンジくんを蛇渇のごとく嫌うクルーもいる中で立場上しゃーなしなところあったかもしれんけどさあ!!


その葛藤の中でサクラちゃんの心境はさぞ複雑だったろうな

彼女にとってシンジくんは


(結果的にとはいえ)両親の仇であり

兄や自分を救った恩人でもあるわけだから


エヴァに乗るなってのも、自分達が迷惑被ることに加えて、それでシンジくんが傷つく結末になるのが嫌だったからというね…


前のネタバレなしの感想でも書いたが、「Q」で止めてしまうことは


カプレーゼを出されてモッツァレラチーズだけを食べるような愚です。


今回の「シン」というトマトと一緒に味わってこそ、カプレーゼの真価を理解できるものです。


…なんか全体観てみたら各キャラの所感みたいな感じになってもうたけど、ホント


「さらば、すべてのエヴァンゲリオン」


というキャッチコピーに相応しい幕引きだったと思う。


まだマリとは何者?ってところの理解が足りてない部分もあるので願わくばまた見に行きたいと思う。叶うかどうかは別として(笑)