ヒトリシバイナイト65公演回顧録 | 松本電電丸の劇場

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元ヲタク役者、松本電電丸のブログです。
まあ気ままに書いてます。
アニメやゲームネタ結構ぶっ込むかも。

どうもこんにちは!ヒトリシバイナイトから1週間が過ぎまして、ヲタクとしての時間をエンジョイしております。


さて、今回の公演についてのネタばらしとか、どのようなプロセスで2作品が生まれたのかetc...なんてのをここに記そうと思いますので、できたらお付き合いお願いしますm(__)m


<ネタ元>


1日目『ハリボテの威厳』の冒頭にある演出家の言葉は、『バキ』の「マホメド・アライ」の、Jr.に対する挑発を少し変えたもの。

解説すると、渋川や独歩にリターンマッチを挑まれて満身創痍のJr.と戦うために父、マホメド・アライが日本にやってくるんですね。けどJr.が「ベストコンディションじゃない」という理由で断るんだけど「臆病者(チキン)」と息子を罵り


「私は、こんな臆病者(チキン)と戦うために5年間を費やしてきたわけじゃない。


帰るッッ!!」


と背を向けるんですね。


そこでJr.がようやく「ここであなたとファイトする!」と叫んで戦闘開始!顔はJr.に見せなかったものの、アライは「ニイ~ッ」と笑っていた…と、そんなシーンから来てます。


と、1日目で使った漫画ネタはこれくらい。


あと、居酒屋のシーンなんですが、使った曲は


桜井智樹(CV.保志総一郎)

『Notモテ男冬景色』(アルバム『そらのおとしものf~天使たちの声~』より)


鳶一折紙(CV.富樫美鈴)

『恋色折紙』(アルバム『DATE A MUSIC SECOND HALF』より)


の2曲。分かった人はどれだけいるんだろ?

設定としては「小さな個人経営の居酒屋」といったものなので、演歌風なのが良いかなと思ってセレクト。

キャラソンとバレたら終わりでしたが、アンケートを見る限りだと居酒屋の雰囲気はしっかり伝わってたから良かった…


2日目の『松本電電丸の追憶』に関しては…


『生きていくことは、失い続けること』


は、『リトルバスターズ!Refrain』の引用ですな。「生きることは、失うこと」だったのかな?


アニメ版を見返してるときにこの言葉が胸を抉って離れなかった。これは何とか使いたかった。

他はほとんど俺の実体験を基に描いたフィクションなので、これ以外のアニメネタはなし。


<脚本制作の経緯>


俺が脚本を書くにあたって、まず漫画やアニメは必要不可欠。一つの台詞やシーンから真似を始め、それから「自身のネタにしたら?」といったifの発想に行き、書く。初日の公演はその手法を取りました。

何かあのアライの台詞が忘れられなくて…ここで「もしJr.が止めてなかったらどうなるんだろ?」という発想に行きつき、俺が長年携わってる演劇とミックスさせて、「演出家が自分の指導の至らなさを仲間に愚痴たれる話」に行きついた。


2日目については、とにかく無性に書きたかった!これしか言えません。

高校時代に出会った、1コ上の先輩への想いを描きたかった。なぜなら舞台でも話したが、俺の世界を変えてくれた人だからだ。当時、女子というのは男子にくだらないレッテルを集団で貼り付ける「脅威」に思っていた。けど先輩は見た目デブで内気なガキな俺相手でも優しく微笑んで「一緒に頑張ろうね」とエールをくれた。この時俺は女子に対する恐怖を拭えた。

先輩とは俺が大学入ってから一度も会えずじまいである。もう携帯番号も変わっていて、生きてるか死んでるかすらわからない状態。

せめてもう一度会いたい。それがフィクションだとしても…。ということで、「もし先輩に会えたら」というifの発想で出来上がった。ただし「世の中そんなに甘くねえ!」という苦味あるテイストも自戒を込めて入れたかったので、それを入れて現在に至る…という感じになりました。先輩に会えた…けれどそれはあくまで「夢」の中に過ぎない。現実じゃ今なお連絡が取れずという事実から抜け出せていない。


<今回の反省等>


1日目はギャグだったけど、話の内容が伝わったのかというのが不安だったな~。居酒屋の雰囲気はしっかり出せたけど、人間同士のドラマがきちんと伝わったのか…。


2日目は…上手く脚本は書けたとは思うけど、結局自分の演技力の不足を実感させられることに。あれはさすがに凹んだわー。



…とまあ、公演回顧録は以上です!ご清聴ありがとうございました(^0^)