MindWars-彼氏は統合失調症-31


「拭き掃除」のパワーは偉大だ...。

これは、ホント。

しかも、薬剤を使わず「水(水道水)」で充分。

そして、まずは「床」。

床が綺麗になると「場」の気が浄化される。

できれば、四つん這いになって

ときには、
左右の手それぞれに1枚ずつ雑巾持って

全身で拭きあげる。

どうせやるなら、徹底的に、直線的に。

角かどに溜まっているホコリを掻き出す。

N君の部屋も、スッキリした。

多分...当時のN君の病状は

「入院レベル」


でも、... 自宅放置。


本人には、
「掃除」する気力も体力もあるはずもなく
動けない状態。


そして、こういうときって
家族もなぜか、手出しできなくなるっていうか

たぶん...

N君のその状態を見て

同じ家族として、

きっと何か  「同じ」 ものを感じ、

N君がそうなってしまった経緯や原因にも

思い当たる節」があり、

そこに入っていくのは、

実は

自分の中にもある共通の何か

と向き合うことで...


そんな不吉で 不都合 な感情が内側で渦巻くから

近寄れなくなるんだろうなって。


因果、業(カルマ)、血、因縁、...。

正体不明の不安。

それに向き合わなければならない。



だから「他人」であるわたしが

母上から呼ばれ、斬り込んだ。
他人だから斬り込めた。

それは、わかった。


そして、部屋は綺麗になったけど
それだけで、
すべての「邪」が消えるわけじゃないっていうのもわかってた。


それでも、掃除をして

N君の部屋に新鮮な空気が流れてくることは
とても大切なことだった。

「邪」は「よどみ」を作る。

ささやかな抵抗だけど、
この抵抗は無意味じゃない。

時間を止めちゃダメだ。
少しでも風穴をあけておかないと。


命の時間を、止めさせるわけにはいかないから。










つづく








キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ

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MindWars-彼氏は統合失調症-30

その日から、N君の部屋は、綺麗になった。
風も通り抜けていく。

家族もN君の部屋に自由に入れるようになった。




N君の場合

「引きこもり」ではなくて
「外に出たくても出られない」状態だった。


投薬量が一気に増えて、
それが、動けなくしてた。

後々、わかったんだけど
わたしが感じた異臭は、
抗精神薬を服用している人独特の体臭で
寝ているときに、それが部屋に充満する
その臭いだった。

合わない薬を次から次へ💊。
一旦増えたお薬は、なかなか減らないあの時代。


とりあえず

「身体が重すぎる」

とだけは主治医に伝えて、お薬の調整は
してもらったようだ。


その頃のわたしは、
今ほど薬の知識も無い。

だから、

「お薬を飲んで、身体が具体的にどうなったかは
伝えた方がいいと思うよ」

ぐらいのアドバイスはしたけど、

処方や治療など専門的なことは主治医に任せて、

わたしは「医療」以外のところに目を向けることにした。


そのおかげで、掃除ができた。

ほんと、スッキリ。



今ならどうする。

主治医に文句を言う?

いいえ爆笑

今も一緒。

わからないものはわからない。
専門分野外のことには口出さない。

あのとき、わたしは「彼女」。

まあ...そりゃさ
必要に駆られて
領域、侵すときもあったけどね爆笑
だけど、それは、それ。

基本、自分の立場から、協力する。

このスタンス。


これが今も生きている。







つづく






キラキラキラキラキラキラキラキラキラキラ


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MindWars-彼氏は統合失調症-29

「エクソシスト」?
「デミアンカラス」?

たしかに、わたしも「デミ」だけど。

自殺未遂の前後の対応で
すでに、主治医への信頼度は薄らいでいた。

だからもう、

「うつ病」という診断も、鵜呑みにせずに

N君の症状や、
感情の起伏の激しさ、
ときどき表れる別人格なども合わせて

「統合失調症(当時は「精神分裂病」)」では
無いのか?

とも疑い始めてたときだったので

この「エクソシスト」的な情景には参った。


統合失調症は、よく「何かが取り憑いている」
という「俗説」を呼ぶ。

実際、

家族に受け入れがたい不可解な症状の病人が出ると
「因縁」や「カルマ」や「ご先祖」やらを持ち出して
妙な勧誘をしてくるヤカラも多いしね。


あまりにも酷似してるこの状況が
逆に、わたしを冷静にしてくれた。


ちょっとちょっとちょっと!!

何を怖がってんの?!

『エクソシスト』?   笑わせんな!

関係あるかあ!


わたしは、部屋を出て、1階にいた母上に

「おかあさん、空気入れ替えていいですか?」

って聞いた。

「なんでもやってあげて」

と母上。



「わかりました」


わたしは、きびすを返すと、
今度は ズカズカ と部屋に入って行き

閉まってたカーテンを

シャーッ!シャーッ!と開け

窓とベランダへの扉も一気に開けた。


部屋の空気がホコリと共に外に出て

それと同時に外の風が廊下に通り抜けた


床のホコリも舞い上がって、

わたしは思わず、咳き込んだ。

母上が、心配そうに様子を見に来てくれた。


「とりあえず、空気を入れ替えて
部屋、掃除していいですか?」


と了解を取り、

わたしは図々しくも、

N君の部屋に掃除機をかけ、

雑巾を水で絞って床をピカピカに拭きあげた。



新鮮な空気が、風になって

どんどん部屋に流れ込む虹虹


その風に押されたのか

N君は、いつの間にか部屋を出て


シャワーを浴びていた。


わたしと母上は、その間に、

シーツや布団カバーも替えて

汚れ物を洗濯機に放り込んだ。


めっちゃくちゃ、スッキリした爆笑音符






「10日ぶりに頭洗ったわ」

とN君がシャワーから出てきた。


10日ぶり??!!


いや、今はそんなことどうだっていい。


N君は、部屋を出てシャワーを浴びた。


こっちが大事。

「なんで閉じこもってたの?」とか
聞く必要は無い。

すでに、N君は、部屋から出た。

ホコリだらけの汚れた空気は入れ替えられ

床はピカピカキラキラキラキラ

時間は動き始めている。


「めっちゃ、部屋ホコリだらけやったで!
    びっくりしたわ!」

努めて明るくあっさり笑顔でわたしが言うと

「汚かったやろ?誰も寄り付かへん爆笑

N君も、照れくさそうに笑った爆笑

それを見て、母上も笑った爆笑


「なんか外出たいわ」

「コーヒー飲みに行こか」


3人で、外に出た。





もう、何も怖くなくなっていた。











MindWars-彼氏は統合失調症-28

誰かが何かに怯えてる...。

わたしもそう。

だけど、怯えてたら、怖がってたら
見えるものも見えなくなる。

そっちの方がいやだよなぁ。

怯えながらも、負けん気が顔を出す。


そんなこんなの
ある日のあるとき、

母上から

「このごろ、部屋から出てこようとしないから
様子を見に来てくれへん?」

と連絡をもらった。

家まですっ飛んで行き、
部屋の前まで案内された。

「なんか、みんな、Nの部屋に寄り付けないのよ」

と母上。

「わかりました」

とわたし。

あんなことがあった後、
家族が神経質になるのは仕方ない。

腫れ物に触る思い。

思い...重い...思い...重い。




ドアの前で深呼吸。

「入るね」と少し開けたら、

中から冷気がふわぁ〜っと漏れた。

それが、顔に当たって、
それが、もう、驚くほど冷たい。


部屋の中は、カーテンで遮光され、真っ暗。

そして、嗅いだことのない独特の異臭がした。


N君はベッドで横になっていた。


とにかく冷房が効き過ぎてて
部屋の中は、震えるほどに寒い。



わたしは、一瞬

「あれ?この光景どっかで見たことある」

と思った。


そして、次の瞬間、それが何か思い出した。



それは、映画『エクソシスト』。


デミアンカラス神父が、
リーガンの部屋に入ったら
リーガンの部屋は凍り付くように寒く
リーガンはベッドに寝ていて

リーガンの身体には「help」の文字が
ミミズ腫れのように浮かんでいた、
あのシーン。

それが、目の前で起きている。


まさか、N君の身体にも
「help」って文字浮かんで無いよね...

  でも、もうすでに「助けて!」
  って言われたし...

と、内心いろいろ思いつつ、



とにかく、あまりにそっくりで...。



「どうしたん?」

とゆっくり静かにベッドに近づくと

「動くのがしんどい、身体がめちゃくちゃ重い」

とN君。


確かに、この部屋の空気も重い。



カーテンの隙間から漏れる光で
部屋のホコリが舞ってるのがわかる。

よく見ると、床は、ホコリが積もって
層になっている。


げ、なに?この汚れ方。


わたしは、おののいた。


N君の家は、お手伝いさんもいるし
母上も綺麗好きで
家中ピカピカだ。


だけど、N君の部屋だけは、汚れてた。


「誰も入れない」から。





さて、どうする?


N君の様子を観察しつつ、考えた。


さあ、どうするよ?この状況。


止まった時間。
汚れた部屋。
いろんなものが混じった異臭。
重苦しい空気。

「エクソシスト」...ね...。


ふーん...そう来る?


さあ、どうしよう。
どうしてやろう。

助けるしかないでしょ。


だんだんと、わたしの血が熱くなってくるのを感じてた。






つづく















MindWars-中庸ラプソディ-27


誰かが何かに怯えてた。

父親の絶対的な威圧感に
家族が怯えてるだけじゃなく

その父親も、怯えてた。

ときどき、それが怖かった。

嘘の塊のような世界。

脆さを感じた。

こんな世界、初めてだ。

わたし、相当焦ってた。


なんとかしなくちゃ

なんでもしなくちゃ

とにかく、まずは、心構え。




呑まれちゃいけない。

合わせちゃいけない(合わせられない)。

媚びちゃいけない。

って強く思った。

N君に集中しよう。

N君の心の状態が最優先だ。




呑まれたら助けられない。

合わせたところで、何も生まない。
だいたい、合わない。

媚びるなんてありえない。

ご家族からはいろんな反感買うだろうなあ。

でも、

自分を曲げるなんて絶対無理。

だけど、ケンカ売るわけじゃない。

できれば、うまい具合におさまってほしい。

ええわ、別に。

どう思われても。

愛だよ愛。

いろんな気持ちがわいて出た。





わたしも何かに怯えてた。




つづく





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