
Gravel 共優性モルフ(Codominant Morph)
Gravel
2008年にHighway Makerとして
市場に出されたGravelは
比較的新しいMorphであり、
現在でも様々な新しいComboを
画策されているMorphの1つです。
Gravelは色々な名称があり、
het HighwayやHighway Maker等と
呼ばれることもありました。
そんなGravelはBill Brant が
綺麗に表現が出ているYellowbelly
2匹を交配させると
偶然、Highwayが誕生する事となります。
↑Highway aka Gravel Yellowbelly
最初はIvoryを狙って交配させましたが
Highwayが出たことによって
Yellowbellyだと思っていた2匹のどちらかが
違う遺伝子を持っている事は分かりましたが
果たしてどちらがYellowbellyではない
個体なのかが分かりませんでした。
その理由としてはSingleではYellowbellyと
Gravelは見分けがつかない為です。
そして2010年に♂のHighwayと
♀のYellowbellyを交配させ
子供を採ると
またHighwayが誕生したことによって
Yellowbellyとは別Morphで
対立遺伝体であることを証明しました。
2012年にBill Brant はこのMorphに
Gravelと名前を付けました。
Gravelは直訳すると【砂利】という意味です。
この名前を付けた理由は
黄色がかった腹の砂利色を指し、
同時にお腹のPatternが砂利の様に見える事から
名付けたそうです。
確かに乱れたお腹の模様は砂の様に
ギザギザと散りばめられた見た目をしています。
また、Gravelは別名でHetero Highwayとも
呼ばれていた時期があります。
ですがこの名称だと誤った認識が起こる為
現在ではほとんど使われていないのが現状です。
実際にどの様な誤認が生まれてしまうかというと
Hetero Highway×Hetero Highwayで
交配させると
Highwayは生まれず
1/4 Normal
1/2 Gravel
1/4 Super Gravel
が生まれてきます。
文字だとHetero Highway同士で掛け合わせると
Highwayが生まれてきそうに見えますが
実際は生まれてきません。
なぜならHighwayは
YellowbellyとGravelのComboなので
相手にYellowbellyが入っていないと
Gravelを掛け合わせたところで
Highwayは生まれてこないという事です。
その為、現在では使われておらず
Gravelの名称で呼ばれています。
Gravelは長い間存在していましたが
Morphとして確立されるまでに
時間がかかったMorphでもあります。
例えばGravelとSpectorを掛け合わせると
SuperStripeそっくりな表現をした個体が生まれていたりと
やはりYellowbellyとの区別化が出来るまで
時間がかかった印象です。
そんなGravelは2012年にSuper Gravelが誕生し
共優性遺伝をすることが証明されました。
↑Super Gravel
Super Asphaltと似ているPatternをしていますが
Super Gravelの方が黒が弱く
オレンジが強い事が多いです。
Stripeは基本的に繋がる事が少なく
バンディット状のPatternになる事がほとんどです。
背中の柄の縁取りはやはり黒くなり
Yellowbelly Complexの仲間であることが
分かると思います。
次世代に100%Gravelが遺伝する為
繁殖を考えても最高なComboです✊
Yellowbelly ComplexはSingleだと
ほとんど見分けがつきませんが
スーパー体になった時に劇的な変化をし
それぞれのMorphで違った表現をしてくれる
物凄く面白いMorph達です。
これからも新たなYellowbelly Complexの
Morphが発見され新しいスーパー体が
見れる可能性は十分にあり得ます。
パンチの利いた表現をしてくれるMorphが
見つかる事を楽しみにしてます✊
それではいくつかGravel Comboを
紹介していきたいと思います。
↑Super Pastel Highway
初めて見る方は
Ballpythonとは思えないような見た目をしている為
驚きが強いのではないでしょうか。
ここまで蛍光色が強いComboは
なかなかないはずです。
AsphaltよりもGravelの方が黒が弱い為
Pastel等の明るいMorphとComboになった時は
Super GravelやHighwayの方が
白が強く作用し蛍光色が強まる印象をもっています。
背中の黄色のStripeと透明感のある白色によって
Contrastが効き眩しい見た目になっています。
↑Super Pastel Super Gravel
Super Pastel Highwayと色味は
ほとんど同じですが違いはPatternに出ていますね。
Super Pastel Super Gravelの方が
Stripe傾向が弱く
バンディット傾向が強く出ています。
HighwayとSuper Gravelの違いが
よく分かるお手本の様な個体たちです。
↑Pastel Leopard Highway
Yellowbelly Complexと相性抜群の
LeopardとのComboになります。
個人的にドストライクな表現で白黒黄色の
Contrastが抜群に効いていてカッコよさが詰まっています。
この個体は黒の縁取りの面積が広く
Leopardの作用が強く出ているのではないかと思います。
Pastelが入っていないと一気に黒が強くなり
文字通りトラの様なPatternになります✊
↑Leopard Super Gravel 50% het Clown
特に言葉はいらない程カッコよさがにじみ出ています。
オレンジ部分も黒が強く出ており
Patternもバンディットを乱し
繋がったり途切れたりと複雑な柄をしています。
個人的に尻尾付近までしっかりと柄が乱れながら
細かい部分も出ているのが好きで
この個体は正に理想の
Leopard Super Gravelです。
LeopardがComboになると
頭の模様にうっすらとYの字の
Head Stampがでる事が多く
この個体もしっかりと出ています。
↑Pastel Highway Clown
海外ではFreewayやHighwayを
Clown化する流れが起きており、
既にホモ体をバンバン出しています。
やはりClownの凄さを感じるComboですね。
Patternの縁取りが黒くなる作用はしっかり残りつつ
Patternは全くHighwayとは違うが
他では見られないような模様を描いており
Ballpythonの奥深さや面白さの詰め合わせの様な
個体だと感じました。
頭の黄色の濃さと体の黄色の濃さが
違いますがYellowbelly Complexが
多重Comboになると
しばしばこの様な表現になる事が多いです。
↑Spotnose Highway Clown
正に最先端のBallpythonです。
Highwayでは基本的に頭に模様が出ませんが
Spotnoseの効果によりしっかりと
頭に模様が出ているのが分かります。
オレンジ色の発色が強く
尻尾付近が黒くなっておりそこだけ見ると
Highway感を感じ、
Spotnoseの影響でPatternも乱れており
複雑な幾何学模様を描いています。
↑Pastel Enchi Highway Clown poss Super Enchi
柄の縁取りが黒ではなく紫になっています。
Head Stampも独特な模様をしており
Clown顔をしてるのが分かると思います。
Yellowbelly Complexのスーパー体は
丸い模様のPatternがほとんど出ませんが
この個体も当てはまっており見える範囲では
出ておりません。
全体的に黄色の発色が強いですが
Super Enchiの影響なのでしょうか。
あまり見られないComboなので
これから先色々な個体を見ていって
Morph判別の力を上げていきたいです。
余談ですがiphoneでできる簡単な
Morph判別トレーニング方法があるので
いつか記事を書きたいと思っています。
↑Pastel Enchi Super Gravel Clown poss OD
最後にSuper Gravel Clown Comboを載せて
終わりにしたいと思います。
多重なので一気に判別は難しくなりますが
ClownとComboになった時に
HighwayなのかSuper Gravelなのか
見抜くのが難しく思いました。
見れるSample数が多ければ多いほど
正確性は増していくと思いますが
2022年現在ではまだ数が少ない為
最新情報にアンテナを張り常に新たな知識を
蓄えていきたいと考えています。
勉強すればするほどBallpythonの魅力は深く
常に学ぶ姿勢が重要だと再認識しました。
このBlogを読んでいただいている方達は
気づけばBallpythonの事を
考えてしまう方が多いと思います。
その様な方達がどんどん増えてくれることを願っています。
皆でBallpython業界を熱くしていきましょう✊
今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
次回はSparkについてまとめていく予定です。
δ7Ballpython
画像引用
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