病があるからこうだという
わたしの思いを離れたとき

そう在るわたしそのものが
命のあらわれとして在った


足かせをはずせないという
わたしの思いこみを捨てて

わたしそのものを見たとき
病をこえた命が生きていた


なにもさえぎる柵はないと
わたしが気づいてはじめて

命はどこまでもつづく地を
みずからの足で踏みしめる


病にみちびかれたわたしの
命がようやく歩きだしたら

いつか自由に駆けまわって
今このときを生きはじめる