吐き出したいと思うほどに、濡れた枕をきつく抱きしめた。
溺れた夜にさよならを告げて、線路の上でくわえたタバコをふかす。


赤いスカートが揺れるくらい激しいキスをした。
踊るシャンパングラスが星屑みたいにも見えたよ。


ミラーボールを蹴散らして
グラスに落ちて来る朝を
「時が許すまで誓う」なんて洒落た言葉で埋め尽くす。


まぶたの裏はだれもいない。
いつもの電車の音で夢から覚める。
こんな日常。


わがままな芝居を繰り返す。
わかってはいるんだけど、やめられない。
そんな頭を振り乱していつも言い聞かせた。
映画のようにキレイなままで
生きていくのがきっとあの頃の夢だったと思う。


笑う街路樹が枯れるのを足並み揃えて眺めてる。
それが最後になるとは思いもしなかったけど。


空いたボトル、溶けた氷
朝焼けを待たずに、また夢から覚める。


あなたがくれるそんな優しさなんていらない。
だってもう隣にいることはないじゃない。


遅すぎたんだよ。
もう戻れない。
夜のネオンで夢から覚めた。

不揃いな明かりとうねる右カーブ
陽気な月明かり右手をしぼるよ


揺れる赤い灯が描くのは土星
流れるオリオンゆっくり眠るよ


溶けだしたバニラと潰れたチェリーパイ
足音を気にして後ろを振り返る


風に当たる木がこっちに手を振る
何にもない味を喉に流し込む


このままずっと、走っていくよ。