韓国は旧暦のお正月を迎えました。
お正月直前には
「 セヘ ボク マーニ パドゥセヨ ~」 新年 福をたくさん受けてください
と身近な挨拶 を交わします。
オリニチプの送迎の出迎えに出たとき先生と交わしたり、
教会で礼拝後に誰かが帰られるときも玄関まで見送ってこの言葉で送り出したり
お正月を目前にすると頻繁に交わす言葉です。
そしてお正月が過ぎた後は
「 ソル チャル チネッソヨ?」 お正月はよく過ごしましたか?
という言葉を交わしあいます。
韓国は気持ちを共有し合う国だという思いがします。
辛い気持ちや苦しい気持ちなども一人で溜めておけません・・・。
誰かと共有することができる国・・・。
さて、改めまして
お正月はよく過ごされましたか?
韓国在住のお嫁さんたちはお疲れ様でした。
韓国の名節では女性たちの陰の仕事がとても多いです。
殆どすべてが家庭で心を込めて準備されますので。
家の場合は本家とはいえおとうさんに男の兄弟がいないので
家の家庭だけのこじんまりした名節になります。
嫁も私一人なので私のペースでできますからストレスはないです(昔はそれでも負担でしたが)
今は娘も息子も手伝ってくれるし
実家の大掃除などは旦那さんが結構やってくれます。
今年家のおとうさん(義父)は数えで90歳になられます。
そしておかあさん(義母)は85歳。
体は衰えても口は衰えないお二人は
性格が全く違うこともあり
しょっちゅう口喧嘩をしています。
それでも一瞬の喧嘩の後
何もなかったように戻るのが常です。
感情的で女性的なおとうさんは特にそういう感じで、
男性的なおかあさんは喧嘩後、外に逃げます。(畑で過ごされる時間の何と長いことか!!)
最近おとうさんのそういう感情の起伏が以前より酷くなっているので
それに反比例しておかあさんの仕事欲はますます熱を帯び
管理しきれないほどのチナムル(山菜)をつくっておられ
「 今年はもっと稼ぐから 忙しい時期は手伝いに来てくれ!
アルバイト料出すから~ 」
とおっしゃってます。
ああ、頭いたい・・・
それでもおとうさんとおかあさんの性格を変えることはできないし
誰かの性格を変える(コントロール)するということは不可能。
私が誰かから変わってほしいと言われたらやっぱり嫌だし・・・。
というように悟れたのは実家で同居した6年間の最後のほうで・・・。
これがいわゆる心情転換というものか、
無理やりしたのではなく悟れたので
(愛読書エニアグラム、赤毛のアンシリーズの影響は大でしたね)
それからはその強烈な個性が嫌ではなくなった・・・。
厳密に言うと可愛く感じるというか。
愛さずにはいられない・・・というか。
そして年老いていけばいくほどますます個性に磨きがかかり
そして子供っぽくなっていくのは
そうやってこの地上での生活を終え
次へのステップに向かうための必然な路程なのだと思うと
そういうおとうさんとおかあさんの姿を寛大に見つめることができます。
トラガダ (帰る)
韓国では亡くなることをこのように表現します。
土から生まれて土に返る。
おとうさんとおかあさんと接するたびに
地上で私がして差し上げることができるのは
今しかないかもしれない・・・
という気持ちで接していかなければ。
そんな思いをもったお正月でした。