ホンジュラスも寒波襲来です。

もう、寒い!

気温は13℃くらいまで下がります。

室内はなぜかさらに寒い。

ロンドンを思い出す、どんよりとした曇り空。

 

こんなに気温が下がるなんて誰も思っていませんから、家には暖房はないわけです。

たまにインテリアの装飾と化している暖炉を見かける御宅はありますけれど、当然ながら火を入れているところは見たことがありません。

 

そこで。

出かけましたよね、暖房を探しに。

何軒もお店を回りましたよね、暖房求めて。

 

そして発見したこと。

この国には家庭用暖房はありません。

販売すらしていません。

見つけることができるのは、レストランのテラスでたまに活用される大型ヒーターくらい。

 

ここに来て学んだこと。

10℃を下回っていなくても、暖房がなければ体感温度は極寒。

カリビアンな気候に合わせて持ってきたお洋服、今のところ、出番は皆無です。

コパン遺跡の入り口には、国鳥グアカマヤを保護しているエリアがあります。

海外からの愛鳥家をも弾きつける美しい鳥。

 

他の中南米国にも若干生息しているため、高い旅費を払ってブラジルのアマゾンまで出かけた人が、結局一羽も目にすることなく帰国した、という話を聞いたことがありますが、ここにはそれはそれはたくさんのグアカマヤが。

 

羽を広げるとそのカラフルな美しさが引き立ちます。

 

まさに大自然の芸術ですよね。

この鳥は生涯同じパートナーと過ごします。

常につがいで大きく羽を広げて飛び回る様子はとても優雅。

場所が違えば、“グアカマヤ夫婦”なんて言葉も生まれていたかもしれません。

グラン・アクロポリスにあるマルガリータ神殿。

コパンの初代王ヤシュ・クック・モの妃が埋葬されています。

普段は公開されていませんが、運よく中に入ることができました。

左側にある扉からトンネルの中に入ります。

 

トンネルの中は、むっとするほど湿度が高く、外気に比べて気温も低い。

気温が一定に保たれている様子に、スペインのワインセラーを思い出します。

すべてのものを上手に保存する最適な環境。

 

 

これが妃が埋葬されている墓です。

 

 

数百年の時を経て、豊かなモチーフと色彩がいまだ残っていることに驚かされます。

 

今回コパンを歩きながら、初めて考古学者と長くお話しする機会を得たのですが、何年もかけてほんの少しずつ進展する彼らの研究を想像すると気が遠くなります。

ロマンに満ちてはいるけれど、小さなトンネルを掘り砂埃にまみれながら前に進む仕事は危険と隣り合わせ。

 

「パッションも大事だしロマンティックでもあるけれど、実はとても地道な作業の連続。

でも古代の文明の小さなかけらを発見し、その時代とつながった時の興奮は何にも代えがたい」

 

彼の最後の言葉には重みがあって、美しかったなぁ。